さて、こういった謎パ~機には、どのようなものがあるのだろうか?「謎」と付くのであるから、台湾や香港などの耳慣れぬメーカーのマシンに限定すべきかも知れないが、ここではHPやPsionなどのメジャーメーカーの製品も含め、多かれ少なかれ「謎パ~機」と言えるマシンを分類してみることにしたい。これらのパームトップパソコンを、搭載 OS により分類すると、下記のようになる。。
ATARI | Portfolio |
Poqet | Poqet PC |
SHARP | PC-3000 |
Hewlett Packard | 95LX、100LX、200LX、1000CX |
Instant Tech | PTV-30、PTP-20 |
Lexicomp | LC-8620 |
Tidalwave | ME-386、PS-1000、PS-3000 |
QuickPAD Technology | QuickPAD PRO |
MS-DOS をベースとした謎パ~機は、Ver 5.00 を内蔵 ROM に格納している製 品が多い。ただし、初期のパームトップ機には、古いバージョンのMS-DOSを搭載しているものもある。たとえば、Poqet PC や SHARP PC-3000 は Ver 3.3 を、また HP 95LX は Ver 3.22 を搭載している。
また、Atari Portfolio は、MS-DOS と互換性のある 独自 OS(DIP Operating System Ver 2.11)を採用している。こうした MS-DOS ベースの製品は IBM PC や PC/XT、PC/AT と互換性があり、IBM PC 用に作成されたソフトウエアを動作させることが可能である。但し、HP 95LX や Atari Portfolio、QuickPAD PRO は、液晶画面の解像度が特殊であるため、IBM PC 用のソフトウエアであっても動作しないものがある。
Psion | Series 3、3a、3c、3mx、Siena |
Psion | Series 5 |
Psion | HC、Walkabout |
GEOFOX | Geofox One |
Oregon Scientific | Osaris |
Psion Series 3 / 3a / 3c / Siena / Walkabout には、EPOC と呼ばれる独自仕様の 16 ビット OS が採用されており、Series 5 には、その 32 ビット版である EPOC32 OS が採用されている。EPOC32 では、オブジェクトリンク機能や VFAT 互換によるロングファイルネーム対応など、MS-DOS をベースにした製品と比べて、随所に改良が見受けられる。Geofox One と Osaris では、OS に Psion Series 5 と互換性がある EPOC 32 ベースのカスタムOSを採用している。
ただしこれらの製品は、アプリケーションソフトを開発する際に、専用の開発キットが必要であり、また従来の IBM PC 用のアプリケーションと互換性が無いといった欠点もある。なお Psion シリーズと Geofox One、Osaris は、英語版の OS しか用意されていないが、各種フリーソフトによって、日本語を取り扱うことが可能となっている。
Psion | Organiser I/II |
SEIKO | Ruputer |
Matsucom | On Hand PC |
AQUAPLUS | P/ECE |
Microwriter | AgendA |
これらの製品は、厳密な意味では謎パ~機とは言えないが、独自の簡易OSを備え、カスタムソフトウェアの開発が可能である。Ruputer は腕時計型の端末でPDA機能を備えている。On Hand PCは、そのOEM製品で主としてアメリカで販売された。P/ECEは、ゲーム端末だが、オープンな開発環境が提供されており、日本語エディタなども開発されている。AgendA は、コード入力対応キーを備えたイギリス製PDA端末である。