Lexicomp LC-8620

 Hewlett Packard 社製の 1.3 インチ 40 MB HDD、Kittyhawk を搭載した異色パームトップパソコン。台湾 Lexicomp 社が製造したもので、1993 年末頃から市場に出現しはじめた。このマシンは、HDD を搭載したパームトップ機としてもユニークな存在であったが、CPU に Chips & Technology 社製の 16 ビット CPU、F8680A(7 / 14 MHz)を使用している点でも特徴的であった。F8680A は、Intel の 8086 互換CPUであるが、処理速度的には 80286 相当の実力を持っている。当時は、ストレージデバイスとしてのフラッシュメモリーカードがまだ高価であり、パームトップ機のような小型マシンで安価に大容量のメモリを搭載するためには、HDD が適していた。CPU が特殊であったため、フリーソフトによる日本語化には時間がかかった製品である。

lc8620.jpg
モデル名称LC-8620
メーカーLexicomp
CPUChips&Technology F8680A(7/14MHz)
メモリ容量ROM : 1MB RAM 2MB
LCDディスプレイ640 x 200 dot CGA
アクティブエリア174 x 66 mm
キーボードQWERTY 78キーボード
I/Oポートシリアル(標準コネクタ仕様)
パラレル(標準コネクタ仕様)
本体重量 765g(乾電池を含む)
バッテリー単三 Ni-Cd 充電池 3本
サブバッテリー無し
PCカードPCMCIA Type-II 1スロット
寸法(mm)231 (W) x 122 (D) x 36 (H)
OSMS-DOS Ver 5.00 ROM Version

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LC-8620の外観
謎ぱ~界の異端児、台湾Lexicomp社製LC-8620の外観。ちょっと厚めのパームトップ機といったところだ。

1994年コムデックスFallのLexicompブース
LC-8620に中文版と韓国版Windows3.1をインストールしてデモをしていた。あの頃は、DOS/Vも面白かったねぇ...

LC-8620のカタログ
日本の販売代理店に置かれていたLC-8620のカタログ。マシンと同じ大きさというおしゃれなものだった。

Lexicompのホームページ
Lexicompで検索をかけたら出てきたページ。同社のものと思われる。

LC-8620のキーボード
キーピッチが14mm程度確保されており、タッチタイピングが可能である。

LC-8620のI/Oコネクタ
本体左側に配置されたI/Oコネクタ。シリアルとパラレルが標準コネクタで実装されており使いやすい。

バッテリーケースとバッテリー
メインバッテリーにはNi-Cd充電池を使用する。この辺も実にユニークな設計だ。

LC-8620の液晶画面
見やすいCGA液晶を搭載。濃度調整はボリュームダイヤルで行えるので便利だ。

LC-8620のセットアップ画面
CPUクロックスピードやI/O制御、ブートオプション等を細かく設定できる。

11ドットフォントでの画面表示
このフォントサイズがLC-8620には最も適していると思われる。