Hewlett Packard HP95LX

 Hewlett Packard が 1991 年 5 月に発売した、記念すべきパームトップパソコン。CPU に V20H(5.37MHz)を使用した IBM PC/XT 互換のマシンである。PCMCIA Type-I カードスロットを1基搭載している。MDA コンパチブルの液晶画面を搭載し、OS には、MS-DOS Ver 3.22を採用していた。このマシンは、英語版として販売されたが、日本語でメモを取ることが可能なフリーソフトの登場により、日本でも数多くのマニアに愛用された。

hp95lx.jpg
モデル名称HP95LX
メーカーHewlett-Packard
CPUV20H (80C88 相当) 5.37 MHz
メモリ容量 ROM:1MB RAM:1MB/512 KB
LCDディスプレイ240 x 128 dot MDA
アクティブエリア110 x 45 mm
キーボードQWERTY 80キーボード
I/OポートRS-232C(特殊コネクタ)
赤外線インターフェース
本体重量300g(乾電池を含む
バッテリー単三乾電池2本
サブバッテリーリチウムボタン電池(CR2032)
PCカードPCMCIA Type-I 1スロット
寸法(mm)160 (W) x 86 (D) x 25 (H)
OS MS-DOS Ver 3.22 ROM Version

Documents



Download











Image Gallery


HP95LX
HPのLXパームトップシリーズの記念すべき最初のモデル。筐体のデザインは、後継機種の100LXや200LXに受け継がれた。

歴代HPパームトップの揃い踏み
左から95LX、100LX、200LX、1000CX。200LXのみ筐体の色が異なるが、その他は、どれもほぼ同じデザインである。1000CXは内蔵PIMを省略した変わり種。

95LXと200LXの筐体上面
色が異なる他に、エンブレムの大きさと筐体に刻まれた溝の本数が異なるなど細かい相違がある。

インターフェース形状の相違
95LXでは1列4ピン、200LXでは2列10ピンとなっている。インターフェースケーブルには変換コネクタが付属しており、どちらにも対応可能だった。

95LXと200LXのキーボード
左が95LX、右が200LX。内蔵アプリケーションの違いからキー配列には微妙な差異がある。

95LXと200LXの液晶表示
MDA互換の95LXと比較して、CGA互換の200LXの液晶画面は非常に解像度が高い。しかし文字が細かすぎて年寄りには辛い仕様となってしまったのは事実だ。液晶周りのパネルは、200LXの方が若干派手なデザインだ。

font.9を使用したJMEMOの画面
ここで使用したfont.9は、font.14を専用のツールで変換したものである。

font.14を使用したJMEMOの画面
font.9よりも見やすいが情報量は格段に落ちる。

KDISP95を使用したPhonebookの画面
日本語で入力した内容が表示されている。KDISP95により、HP95LXの内蔵アプリで日本語の表示が可能となった。

KDISP95をOFFにした状態
CTRL+*キーでKDISP95をOFFにすると文字化け表示となる。

FEPを用いてMEMO上で日本語入力
FEPを起動すると、画面下の2行が変換エリア及び表示エリアとして確保される。FEPはシスマネ上でCTRL+MENUキーを押すことにより起動する。

Drive95
黒い弁当箱のようなFDドライブのDrive95。ニッカド電池を内蔵しているので、ずっしりと重い。これを持ち歩くのは覚悟が必要だ。

HP95LXとの接続状況
専用のケーブルを用いてシリアル通信により接続する。

Drive95の背面コネクタ
9ピンオスのシリアルコネクタとACアダプタ接続用端子が配置されている。モバイル用の製品なので、電源が供給されなくても内部の充電池により駆動する。

HP82240B赤外線プリンタ#1
電池でもACアダプタでも駆動可能な赤外線プリンタ。記録には感熱紙を利用する。印字速度は遅いが、手軽に画面のハードコピーを出力できるメリットは大きい。

HP82240B赤外線プリンタ#2
HP95LXとプリンタの赤外線ポート同士を向き合うように設置して利用する。

HP82241AJ ACアダプタ
1992年にHP95LX専用品として発売されたACアダプタ。後継品のF1011Aと比較すると大変ゴツくて重い。