IBM PC 互換アーキテクチャを採用していないものおよび、IBM PC 互換仕様であっても、液晶画面が CGA 画面でない謎パ~機については、専用のソフトウ エアを用ての日本語処理となる。この場合、システムを日本語化するというよりは、専用の日本語エディタを導入して、日本語入力環境を構築するといった方が正確である。この方法で日本語環境を構築する謎パ~機を、下記に示す。
ATARI | Portfolio |
Hewlett Packard | 95LX |
QuickPAD Technology | QuickPAD PRO |
Psion | Series 3、3a、3c、3mx、Siena |
Psion | HC、Walkabout |
GEOFOX | Geofox One |
Oregon Scientific | Osaris |
ATARI Portfolio は、IBM PC 互換アーキテクチャを採用しており、OS も MS-DOS 互換の DIP Operating System Ver 2.11 を使用しているが、液晶画面が CGA では無く、特殊仕様となっているため、DOS/C 化による日本語化は困難である。そのため、日本語処理を行うためには、専用の日本語エディタ PED を導入する。
HP95LX も、ATARI Portfolio 同様、IBM PC 互換アーキテクチャを採用しており、OS も MS-DOS Ver 3.22 を採用しているが、液晶画面が 240 x 128 dot と特殊仕様であるため、DOS/C による日本語化が困難な製品である。HP95LX で日本語処理を行うためには、JMEMO というフリーソフトウエアを導入する。
QuickPAD PRO は、MS-DOS 互換のOSを搭載しているものの液晶画面が 480 x 128 dot と特殊仕様であるため、上記二機種と同様に DOS/C による日本語化には問題がある。ハードウェア的にはCGAに準拠しているようだが、液晶画面が狭いため画面の一部がクリッピングされてしまう。このため日本語処理には、専用の日本語エディタである QuickPAD PRO 用の PEDQP を導入する。
Psion Series 3、3a、3c、3mx、Siena、Walkabout は、いずれも独自アーキテクチャを採用したマシンで、OS も EPOC と呼ばれる独自仕様のものである。この OS は、SIBO(Single Board Organizer)アーキテクチャに基づいて設計されている。EPOC の名称は「(新)時代」を意味する”epoch”に由来している。これらのマシン上で日本語処理を行う場合は、専用の日本語エディタである JEditシリースを用いる必要がある。
Psion Series 3 は、3a や 3c と液晶画面の解像度が異なるため、Series 3 専用の JEdit を導入する。
Psion Series 3a、3c、3mx は、基本的には同一のアーキテクチャであるため、日本語エディタ JEdit も Series 3a 用のものが使用できる。 Series 3a 専用 JEdit は、14 ドットフォント版と 24 ドットフォント版、ぱうフォント版の三種類が提供されている。
Psion Walkabout は、仕様的には Psion Series 3a と同等であるが、液晶画面の解像度が異なっているため、日本語エディタ JEdit も WAlkabout 専用のものを使用する必要がある。Walkabout 専用 JEdit には、下記4つの種 類がある。
Psion Series 5 と Geofox-One、Osaris は、いずれも OS に EPOC32 を採用している。日本語化は、株式会社エヌフォー(Enfour)製の Series5向け日本語入力/表示ソフトウェア「UniFEP for EPOC」により可能である。なお、2001年に発売された PSION 5mx Pro日本語版では、OS自体に UniFEP が組み込まれ内蔵アプリケーションを含めた完全な日本語環境を実現している。