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オイル添加剤A-212&燃料添加剤A-112を使用する!

写真1.今回使用した燃料添加剤A−112(左)とオイル添加剤A−212(右)。どちらもまるで軍用品のようなパッケージで、なかなか良い雰囲気を出している。

 筆者は普段エンジンオイルや燃料などの添加剤には無関心な方であっ
たが、このほど全く新しいコンセプトで開発された添加剤が登場したの
で、試しにチンクェチェントに投与してみることにした。この添加剤は
(株)アジアネットワークが発売しているLUBRICONシリーズで
A−212がオイル(潤滑油)添加剤で、A−112が燃料添加剤とな
っている。                           

 オイル(潤滑油)添加剤A−212であるが、「酵素のチカラ」を利
用したものとなっているところが、従来製品と全く異なっている。植物
性の特殊酵素を用いることにより、エンジンオイル分子を極限的に細分
子化して潤滑特性をアップさせるというものだ。従来の添加剤では、エ
ンジン内部のシリンダー等に刻まれた細かい傷の奥底まで、なかなか行
き渡らならい場合が多いのだが、この添加剤はオイル分子を細分化する
ため、金属表面の細かい傷まで保護し、エンジン内部の洗浄と圧縮比の
アップを行うことができるとのことである。専門的な表現では、動粘度
は下がるが粘度指数は向上するといった特性がある。なお、オイル添加
剤「A−212」の主成分は、エステル系最高級オイルをベースとし、
これに植物性の抽出酵素と香料等を加えたものとなっている。    

 燃料添加剤A−112は、同じく「酵素のチカラ」を使用したもので
ガソリン粒子を極限まで細分化して燃焼効率をアップさせるものだ。ま
た、酸素分子を積極的に取り込むことにより、ガソリンを完全燃焼させ
パワーとトルクをアップさせるという効果もあるそうだ。      

 同製品の詳細な説明は、(株)アジアネットワークのHPに記載され
ているので、参照していただきたい。               

 アジアネットワーク「LUBRICON」
A−112及びA−212の解説ページ
LUBRICON製品カタログ (クリックで拡大表示)

 もともとチンクェチェントという車は、限りなくシンプルなエンジン
構造なので、それほど高品質なオイルや添加剤を必要としないと言われ
ていた。しかし、製造されてから筆者の車で既に32年が経過しており
エンジン内部の汚れもかなり蓄積しているものと思われる。また、長い
年月が経過していることから、圧縮比も相当落ちていると考えられる。
それ以上に、チンクェチェントは空冷である。空冷とは別名オイル冷却
と言われているくらい、オイルに対する依存性が高い。メチャクチャ高
級なオイルを入れる必要は無いが、オイルのメンテナンスには他の車よ
りもマメに行う必要がある。このLUBRICONを投入するにより、
ただでさえ非力な車のパワーアップとエンジン内部の洗浄効果が期待で
きる。                             

 なお、筆者に限らず旧車ユーザーは、鉱物性のオイルを用いる人が多
い。これは、化学合成オイルを投与した場合、コルク等で出来ている古
いガスケットを痛めてしまう可能性があるためである。LUBRICO
Nオイル添加剤A−212は、鉱物油/化学合成油を問わないで使用で
きるとのことなので、この点も安心できる。なお、筆者のチンクェチェ
ントには、10W− 40の鉱物オイルを2リットル使用している。 

 では、さっそくオイル添加剤と燃料添加剤を投入してみることにしよ
う。                              
写真2.FIAT500のエンジンルーム。中央上部に見えるキャップが、オイルフィラーキャップ。これを外してオイル添加剤A−212を投与する。

写真3.オイル添加剤の投与は、オイル交換を行った後に行うのが良い。作業は、車の暖気運転を十分に行い、オイルをエンジン内部に潤滑させてから行う。まず、オイルフィラーキャップを取り外す。

写真4.オイルフィーラー口よりオイル添加剤A−212を入れる。規定量はオイル容量3リットル以下の車については、約125ccとなっている。筆者のチンクェチェントはノーマル仕様なので、オイル容量は2リットル。従って、125ccの添加剤を投入する。なお、A−212は1本250cc入り。

写真5.次に燃料添加剤A−112を入れる。チンクェチェントの燃料タンクはご存知の通りフロントボンネットの中。

写真6.燃料キャップを開けてA−112を投入する。投入量は規定では、排気量500ccの軽自動車は50cc。本製品1本は100ccなので、約半分の量を入れることになる。なお、効果を早く出すには、燃料の残量が半分以下の時に入れ、その後すぐにガソリンを注ぎ足すのが良い。タンク内で添加剤が拡散されて、効果が出やすくなる。

写真7.一連の作業を終えたチンクェチェント。添加剤を入れた後は、30〜40km程度走行して馴染ませておくと良い。投入後、どのくらいの時間で効果が出てくるのかは、各個体によって異なるが、チンクェチェントのように小排気量、小馬力の車は、違いがわかりやすいと思われる。

 A−112とA−212を投与後、さっそく調子を見るために30 
kmほどのドライブを行った。こういった製品は効果が出てくるまでに
時間がかかることが多く、またその効果の感じ方についても、個人の主
観により異なってくるのは致し方ないことではあるが、とりあえず筆者
の車に使ってみた感想を述べておこう。              

 まず、エンジン音が少し静かになったようだ。チンクェチェントは旧
式のOHVなので、タペット音が出る。また、長年使い込まれたエンジ
ンのため、メカの老朽化に伴いアイドリング中にも実にいろいろなエン
ジンノイズが発生していたが、そのレベルが若干低くなったようだ。エ
ンジンの音が静かになる点は、他ユーザからも報告されている。オイル
添加剤A−212の効果であろう。また1速の加速が良くなったように
感じられる。オイル添加剤A−212によりエンジンピストンの保護層
が形成され、圧縮が上がったのに加え、燃料添加剤A−112により、
ガソリンが完全燃焼するようになったためであろう。        

 現状ではまだ走行距離が少ないため、とりあえずこんな感じであるが
今後使い込むうちに次第に効果が出てくるものと考えられる。    

(追記)

 添加剤投入後、1週間が経過した。筆者は時間と場所の関係から、1
週間に1回程度しかチンクェチェントを動かすことができない。毎回そ
うなのだが、1週間ぶりのコールドスタート時は、ことにこの冬のよう
に寒い時期だと、かなり時間がかかる。空気が乾燥しているため、プラ
グがかぶらないように混合気調整を薄めにセットしてあること、それに
燃料ポンプが電磁タイプでは無く通常の機械式であることから、コール
ドスタート時の起動性が良くないのは致し方ない。         
 さて、添加剤を入れた後のコールドスタートなのだが、以前よりも短
時間でエンジンがかかるようになったと感じている。あくまで主観的な
判断だし、また外気温との関係もあるが、気温5℃の真冬の寒さにして
は、若干ではあるがスンナリと起動したように思う。添加剤を投入した
ことにより、ピストン内部に保護膜が形成され、圧縮がアップしたと考
えれば、頷けるものがある。また、通常走行時も極めて快適で、ガスケ
ットからのオイル漏れは皆無の状態だ。              
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