■ FIAT 500L Overhaul #7■

ブレーキ配管、ワイパー等終了!


写真0.作業場に置かれた筆者の車の部品類
処理中の部品が並べられた作業現場。取り外されたバンパーやセンターコンソール、マフラー、クラッチ、フライホイール、ミッション、空冷ファン、その他細々したエンジンパーツが置かれている。


 先行して行われていた、ブレーキ配管引き直しとワイパー交換作業も終了していた。また、先日分解したエンジンの細かい部品も、完全にバラされて整備を待っていた。ここで新たに、部品の欠損が確認された。ロッカーボックスのバルブスプリング1個が、端っこで折れていたのだ!実は筆者の車は、1年前の整備の直前、走行中にエンジンが突然死するという不具合に見舞われている。その後整備してからは何とも無かったのだが、今回もオーバーホールに出す直前に、同様の現象がほぼ1年振りに再発した。詳しい原因は今まで不明であったのだが、どうやらこのバルブスプリングの破損が原因であったようだ。この破損も、オーバーホールをしなくては判らなかったであろう、わずかなものだった。

 一方、バルブそのものは焼けも極めて良好で、適切な混合気で燃焼していたことが判明した。ブレーキ系統は、今回すべて引き直しを行ったが、製造されてから今までずっと使用してきただけのことはあり、かなりヤレが見受けられた。今回交換しておけば、おそらく筆者の目の黒いウチは大丈夫であろう。 ヽ(´ー`)ノ

写真1.補強が終わったクーリングファン
このクーリングファンはオリジナルを補強したもの。ファンのカシメ部分が、高速回転中に破損してバラバラになるのを防ぐため、TIG溶接している。芸が細かいぜ!オンタリオさん!ヽ(´ー`)ノ 因みに、走行中にクーリングファンが破壊した場合、空き缶を踏んづけたような音がするそうでつ。で、大方そのまま気が付かずに走り回ってしまい、ピストンが熱で破損してしまうのだそうで、恐いですねぇ〜〜〜。。。(゜Д゜)

写真2.破損が確認されたバルブスプリング
上が正常な物、下が端の部分が破損したバルブスプリング。いつ頃逝ったのかは定かでは無いが、1年前の走行中エンジン突然停止事件頃だったように思われる。端の部分なので、どの程度の影響が出ていたのかは不明だが、何らかの悪さはしていたであろう。とりあえず今回のオーバーホールで発見できて良かった!


写真3.インテークバルブとエキゾーストバルブ 奥がインテーク、手前がエキゾースト。共に状態は良好とのことであった。

写真4.インテークバルブのアップ
バルブシート形状も良好。

写真5.インテーク、エキゾーストバルブ面
エキゾーストは真っ白に燃焼しているので、すぐ判る。専用のスタンドに立てかけて撮影。このスタンドであるが、FIAT500のトランスミッションに使用されているジョイントスリーブを加工したもので、オンタリオさんオリジナルのもの。大変良くできている!

写真6.ワイパーアセンブリ
上が今まで使用してきたもので、下が交換用の新品。もう、見ただけでお判りのように、現状のものは錆で真っ赤。雨の日でも止まってしまい、使い物にならなかった。

写真7.ワイパーブレード固定部分のアップ
現行品は錆と腐りが目立つ。

写真8.ブレーキ配管関連
東京国際フォーラムで開催された「人体の不思議」展ぢゃないけど、ブレーキ配管を並べてみたら、あたかも血管のように見えた。向かって左側が前輪、右側が後輪部分。ブレーキホースも置いてある。配管は1971年に製造されてから、一度も交換したことは無かった。当時のオリジナル配管は鉄に亜鉛メッキを施したものだそうで、経年劣化により錆が生じ、最悪途中で破裂することがあるそうだ。これを今回、全て銅製の配管に交換。おそらく、筆者の目の黒いウチは問題無く使用できるであろうとのことであった。

写真9.後輪部分のブレーキホース
長年使用してきた、埃で真っ白に汚れた後輪のブレーキホース。まだ大丈夫だとは思うが、見るからに信頼性が無さそう。今回のO.H.で交換した方が無難だ。

写真10.新規に引き直したブレーキ配管
左右後輪へのT字型分岐部分をアップで撮影。真新しい銅の配管で、いかにも信頼性が高そうだ。この銅の配管は、引き回しに非常に手間がかかるそうである。

写真11.ブレーキマスターシリンダー
マスターシリンダーは、丁度2年ほど前に新品に交換しているため、まだまだ大丈夫である。ブレーキのマスターシリンダーは、プッシュロッドが貫通しているゴム製のブーツが弱く、ここがヘタると、ブレーキフルードがじわじわと漏れだしてきて、不具合を生じることが多い。筆者の車も、以前それと同じ現象が出たため、交換している。マスターシリンダーの先端には、ブレーキランプ用スイッチが搭載される。電気式では無くメカ式のスイッチ。判りやすい。

写真12.前輪のブレーキホース
真新しいので良くわかる。気持ちイイ!! (・∀・)

写真13.リアのブレーキホース
こちらも、銅の配管とホースが新しいので良く目立つ! \(^o^)/

写真14.エンジンルーム内部
おそらく、今回のようなオーバーホールを行わないと、見ることはできないであろうショット。リフトで持ち上げ、下から見上げるようにして撮影した。


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取材協力
オンタリオさん


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