■ FIAT 500L Overhaul #3■

エンジン全パラ!(その1)


写真1.FIAT500 エンジン本体 #1
降ろしたてのエンジン本体!こんなにちっちゃい!成人男性であれば、一人で持ち上げることができるほどの大きさ、重さである。(最も、箸より重いモノを持ったことがない筆者には到底無理だが・・・ ヽ(´ー`)ノ)


 さて、本オーバーホールのメイン・イベントであるエンジン解体の始まりである。既に取材時には、オンタリオさんの工場に筆者のエンジンが降ろされており、全バラ作業を今か今かと待っている状態であった。それにしても改めて思うことは、FIAT500エンジンのコンパクトさである。現代のエンジンを見慣れた目には、まるでオモチャのように写る。こうして見ると、エアカウリング部分やアルミ部分のヤレが目立つ。オンタリオのメカニック、Y口J郎さんの手により、約2時間弱の短時間で、筆者のエンジンは完全に分解されてしまった。以下にその模様の詳細をレポートする。

写真2.FIAT500 エンジン本体 #2
この方向からはなかなか見ることができないエンジン外観。クラッチとフライホイール、そして空冷用フィンが見える。結構油で汚れているものの、それほどではないかな?といった感じ。


写真3.FIAT500 エンジン本体 #3
エンジンを真上から見た図。エア・フィルターはまだ新品同様なので、そのまま使用することにする。エキゾースト・フランジは錆で真っ赤!!!

写真4.エンジン本体をマフラー側から見たところ
マフラーは錆て穴が開いていたものをリビルトし再塗装したので、一見新品に見える。クランクケースの油汚れが目立つ。

写真5.ダイアフラムスプリング式クラッチの外観
フライホイールに取り付けられたクラッチスプリングが見える。円周上に配置された、これらのスプリングの圧力に差があると、クラッチの偏摩耗につながる。

写真6.オイルフィルターカバーとファンベルト部分
アルミ製であるが、長年の使用による埃と油で、結構汚れまくっている。

写真7.クランクケースのディストリビュータ側
油と埃でどろどろに汚れたクランクケースの側面。ディストリビュータとエンジンオイルのディップ・スティック、マフラーのステーが見える。

写真8.クラッチを取り外してフライホイールが露出したカット
フライホイールは、6本のボルトとロック・ワッシャーにより頑丈に固定されている。これを分解するためには、ロック・ワッシャーをマイナスドライバとハンマーで破壊して行う。

写真9.取り外したクラッチ板
良く見ると、写真手前側の円周部分が偏摩耗している。ダイヤフラム・スプリングの圧力の差によるものと思われる。実際使用していて、若干のジャダーを感じたことがあったが、これが原因だったと思われる。

写真10.マフラーを取り外したエンジン
マフラーとステーをエンジンから取り外したところ。

写真11.エキゾースト・ポートのアップ
煤で真っ黒のエキゾースト・ポート。錆もありまつ。。。。

写真12.取り外したディストリビュータとディップスティック
筆者のクルマの泣き所であったディストリビュータ。ご覧の通り、油と埃でドロドロの状態。しかし、この部品には苦労させられたなぁ。。。

写真13.エア・カウリングを取り外したところ
冷却エアを通すエア・カウリングを取り外したところ。プッシュ・ロッド・チューブとシリンダーのフィンが見える。シリンダーは錆で真っ赤。。。

写真14a.分離したエア・カウリング #1
サーモスタットが格納されている右側エア・カウリング。サーモスタットの取り付けボルトは真っ赤に錆びているが、かろうじてまだ付いている。

写真14b.分離したエア・カウリング #2
空冷ファンとダイナモが搭載されている左側エアカウリング。こんな感じで一体型でガバっと外すことができる。内部には空冷ファンが入ったまま。このパーツはこれから完全に分解した後、ブラスト処理して塗装する。ファンは後ほど、ちょっとしたテクニックで強化を図る。

写真15.プッシュロッド・チューブのアップ
4本のプッシュロッド用チューブと1本のオイルリターン用チューブ。かなり怪しい具合に汚れている。それにしても、シリンダーのフィンの赤錆が目立ちまくり。こんなに錆びるもんなんですなぁ。。。

写真16.プーリーとファンベルトを外したところ
ダイナモに付いているプーリーとファンベルトを外し、ダイナモを分離するところ。

写真17.取り外したダイナモと燃料ポンプ
このダイナモも今回のO.H.でリビルトする。燃料ポンプは既に電磁式に変更しているので現在は使用していない。

写真18.ダイナモプーリーとステー
ダイナモに付いていたプーリーとダイナモステー、それとファンベルトカバーの一部。


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取材協力
オンタリオさん


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