1.8インチ東芝製HDDドライブを、普通の3.5インチATA HDDのI/Fに変換する基板。

■ 初代iPod 其の五【逆襲!】 (2013/07/04)

 前回までのあらすじ。

 HDDが故障していたジャンクの格安初代iPodを修理するため、さっそく1.8インチのHDDを入手したのは良かったが、厚さが5mmでは無く8mmだったので、筐体に納まりきれず、裏蓋が閉まらなるというマヌケな事態が発生した。そのため、急遽5mm厚の1.8インチHDDを調達するハメになった。。。

 さて、その続きが今回なのであるが、調達した5mm厚の1.8インチHDDが、なぜか初代iPodで認識されないのだ。ははぁ〜ん、これはHDDが未フォーマットなのが原因だなと推測し、さっそくPCに接続してフォーマットしてやることとなった。まあ、ここまではアリガチなハナシである。

 1.8インチのHDDをPCに接続するためには、2つのアダプタを介す必要がる。一つは、1.8インチのATA I/Fを、3.5インチの普通のIDE ATA I/Fに変換するボード。これは単なるコネクタ変換器なので、どうってこと無い。次に、3.5インチ ATA I/F を USB に変換するケーブル。コイツは、「直刺しIDE」として、本コーナーに連載した空前絶後の変態企画、「退廃的互換機趣味」の 2008/10/05 付け記事【たかがIDE、されどIDEの巻】にも紹介したグッズである。これらを用いれば、1.8インチHDDを、USBの外付けドライブとして認識させることが可能だ。

 さっそくPCに接続し、HDDを無事フォーマットする。HDDの動作自体は、極めて正常で問題無い。今度こそと思い、初代iPodにフォーマット済みのHDDを接続したのであるが・・・

 認識されない!

 ???

 認識されるHDDと、認識されないHDDが有る、ということが判ってきた。HDDの表面を良く見ると、認識されるHDDには、必ず「Apple」のロゴマークが入っている。ひょっとして、コレって何か細工してるんとちゃうか?その昔、NECのPC98全盛時に、サードパーティー製のSCSI HDDの使用を制限するという目的で、いわゆる「NECプロテクト」と言う特種なコードをデバイス本体に埋めこむという、今考えると誠に狡猾なプロテクトが存在したのだが、これもその一種なのであろう。

 WEBで調査してみたところ、やはり皆さん同じ問題で悩んでいる。結論は、「Apple」ロゴ付きのHDDを使うこと!だそうだ。。。

 ('A`)

 中には暇人さんも居るようで、ひょっとしてHDDの制御基板上に細工がされているのでは無いかと推測し、無印HDDの制御基板を外して、「Apple」マーク付きHDDの制御基板に取り換えてテストしたヒトもいるが、やはり認識されないという結果になっているそうだ。いやあ、参った参った。。。ここまでされるとお手上げだよ。いったいどういったプロテクトが入っているんだろうねぇ?そっちの方が気になってしまうのであった。

 さすが陰険なApple。ただじゃあ済まないね・・・


I/F 変換基板の裏側。特に面白い写真ぢゃねぇな。

I/F 変換基板に1.8インチのHDDを搭載したところ。このままだと、コネクタ部分でのみ固定されていて、若干不安なので、両側にある白いスペーサーで、HDDの左右を挟み込むようにして固定するのだが、今回はメンドクサイのでやっていない。

ジャンキー御用達のグッズ、直刺しIDE!これがあれば、ほとんどのHDDをPCに接続できる。但し、直刺しIDEと言えども無敵では無く、EIDE(Enhanced IDE)仕様のHDDしか認識できないのだ。

左右に東芝の同一型番のHDDが並んでいる。全く同じHDDでありながら、右側は初代iPodで認識されるのに対し、左側は認識されない。この差は何か?唯一異なるのが、「Apple」のロゴマークと、その横に印字されたバーコードである。

そうなのである。このロゴマークが付いていないと、iPodで認識できないのだ。何と陰険なプロテクトであろうか!これぞ、Appleの逆襲なのである。

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