MG Product MG-PCI486 (1994)

写真1:MG Product MG-PCI486 MB 表面

写真2:MG Product MG-PCI486 MB 裏面

■MG Product社発売の486マザーボード、MG−PCI486。 
 PCIスロットを搭載したSocket3マザーボードで、当時としてはおそ
 らく最も小型サイズのものであった。1994年49週の製造。このボードは
 1995年4月29日に香港のWITTYコンピュータというショップで購入
 した。購入価格は900香港ドル。                   
■ボードの大きさは今見ても画期的で、22×18cmしかない。反面、レイア
 ウト的に若干無理があったようで、Socket3が一部ボードの外側にオー
 バーハングしているというとんでもない設計になっている。まさに、限界に挑
 戦しましたと言わんばかりのマザーボード。               
■PCIスロットを4本、ISAスロットを3本搭載し、拡張性的には全く問題
 無いレベルであった。チップセットは当時の486用としては有名であった、
 UMC社製のUM8881、UM8886を使用。本ボードでは2次キャッシ
 ュメモリを256KB搭載しているが、512KBまで搭載可能であった。 
■キーボードコントローラはチップセットに内蔵されている。そのため、ボード
 上にはコントローラ用LSIを搭載するランドのみが残されている。また、お
 そらくはバックアップ用リチウム電池を搭載するためと思われるスペースも、
 空き状態として確保されている。この大きさのマザーボードで、まだ未使用の
 スペースが存在するというのは、驚異的だ。               
■ボード上には「TK−8880F−4N−D09A」のシルク印刷がある。 
 ボードのシリアル番号は「MG128612」。初期バージョンらしく、裏側
 に1箇所ジャンパ配線がある。                     
■主な使用デバイスは下記の通り。                    
 ・UM8881F:チップセット                    
 ・UM8886F:チップセット                    
 ・UM61256AK−15:TAG−RAM              
 ・UM61512K−15:L2キャッシュメモリ(4個搭載)      
 ・DS12887:リアルタイムクロック&CMOS−RAM       
 ・MX8315PC:クロックジェネレータ               
■以下にボードのスペックを示す。                    
項 目
内 容
CPU
intel/AMD P24T、486SX、486DX、486DX2、486DX4
Cyrix M6/M7
UMC Green CPU 486SX、486DX、486DX2
CPU Clock 25/33/40/50/66/80/100 MHz
外部バスクロック 20/25/33/40/50 MHz
Chip Set UM8881F、UM8886F
Momory
72 Pin SIMM スロット2基
(最大64MBまで搭載可能
2次Chche 128K/256K/512K
Bus ISA × 3本、PCI × 4本搭載
BIOS AMI BIOS

写真3:UMC社製チップセット#1 UM8881F

写真4:UMC社製チップセット#1 UM8886F

写真5:L2キャッシュメモリ UM61512K−15

写真6:BIOS−ROMとキーボードコントローラ搭載用ランド

写真7:Socket3 CPUソケット

写真8:オーバーハングしたソケット

■コメント                              
古くて珍しい486マザーボードです。MG Product社という聞きな
れないメーカーが、1994年に発売した超小型マザーボードです。このボー
ドは、1995年に香港電脳街を訪れた際、WITTYコンピュータというシ
ョップで購入しました。このWITTYというショップは以前にも数回利用し
たことがあるお店で、折りたたみ式のキーボード等、ちょっと変わった製品を
置いてあるところです。当時、このボードはできたてのホヤホヤで、展示品し
かありませんでした。初期バージョンということで、ボードの裏側には一箇所
ジャンパー線が飛んでいます。                     

今となっては、この大きさのボードにSocket370を搭載し、1GHz
超のCeleronを実装できる製品が沢山ありますが、当時としては画期的
な小ささでした。ここまで小さくできたのも、UMC社製チップセットの高集
積度に寄ります。このボードが日本に輸入されたのかどうかは、定かではあり
ません。しかし、Pentium対応マザーボードが普及し始めた頃の、ある
面最も完成された486マザーボードと言うことができると思います。   

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