■NEC製D70108C−8(V20)を搭載したPC/XT互換マザーボ ード。1990年6週製造。大きさは21.3×21.6cm ■マザーボードロジックは「VDL TM C1」という捺印のASIC1個 で構成。100PinのQFPパッケージで、89年48週の製造。 ■CPUクロックとして、ノーマルモード(4.77MHz)とターボモード (12MHz)の2段階切り替えが可能。 ■メモリはオンボードで640KBまで搭載可能。メモリバンクは5バンク構 成。この頃はSIMMがまだ無かったので、DIPパッケージの41256 もしくは4164をソケットに挿して使用した。41256用ソケットを 12個、4164用ソケットを6個オンボードで搭載。 ■80287コプロセッサ実装用ソケットを搭載。 ■BIOS ROMとBASIC ROMを搭載可能。BISO ROM上の シールには、XT12MHz BIOS Ver 2.20 (C) 1989 NEL ELECTRONICS LTDの表記あり。 ・XTバス(8ビットバス)を8スロット搭載。 ■使用周辺チップは下記の通り。 ・UMC:UM8253 ・NEC:D8259 ・UMC:UM8237 ■8連DIPスイッチでシステムコンフィグレーションを設定。
設定内容 | ||
パリティチェックディゼーブル | ||
パリティチェックイネーブル | ||
80287コプロセッサ無し | ||
80287コプロセッサ有り | ||
設定内容 | ||
搭載メモリ0KB | ||
搭載メモリ512KB | ||
搭載メモリ640KB | ||
搭載メモリ1MB | ||
設定内容 | ||
ディスプレイアダプタ無し | ||
カラーグラフィックスアダプタ(40×25) | ||
カラーグラフィックスアダプタ(80×25) | ||
モノクロームディスプレイアダプタ | ||
設定内容 | ||
FDD:1ドライブ | ||
FDD:2ドライブ | ||
FDD:3ドライブ | ||
FDD:4ドライブ | ||
CPU | V20 |
CPU Clock | 4.77MHz / 12MHz |
Co-Processor | 8087 コプロセッサ用ソケットを実装 |
Chip Set | ・VDL 社製 ASIC チップ(各種制御ロジック) ・NEC D8253C-2 : タイマ・コントローラ ・UMC UM8259A-2 : 割り込みコントローラ ・UMC UM8237AE-5 : DMA コントローラ |
Momory | ・41256 用ソケット×12 ・4164 用ソケット×6 |
Bus | XT バススロット8本搭載 |
BIOS | NEL ELECTRONICS LTD |
製造 | 1990 年 6週製造 |
■VDL 社製 ASIC チップの拡大写真。 このチップの使用により、汎用 TTL の個数が大幅に減少している。 ■ASIC チップは、1988 年 48 週製造。100 Pin QFP パッケージを採用。
■汎用 LSI チップのアップ。 8253 タイマ・コントローラ、8259 割り込みコントローラ及び 8237 DMA コ ントローラの各チップが見える。当時はまだ、これだけの機能を、1個のカ スタム ASIC 中に内蔵することができなかったため、この部分は、汎用 TTL を使用している。
■コメント XT互換ボートとしては、既にJUKO社製のST−12というマザーボード を紹介済みですが、これはそのOEM製品と思われるものです。メーカー名は 「Mandax」という聞きなれないもので、当然台湾製。しかし、良く見る と、ボードの構成がJUKOのST−12と瓜二つであることがわかります。 マザーボードメーカーとしてはJUKOが非常に有名であることから、このボ ードはJUKOがOEM供給していたものと考えられます。 ボードの製造年月もST−12とほぼ同じ。またCPUクロックも12MHz 駆動と、スペックも変わりありません。ロジック部分に使われているASIC の捺印も同じでした。XT互換ボードとしては、結構有名な構成だったのかも しれません。但し、BIOSチップだけは異なっており、このボードには 「NEL ELECTRONICS LTD」という会社のものが使用されて いました。8ビットバスがこれだけ並んでいるというのも壮観です。今の人は 黒いソケットのPCIバスだと勘違いしてしまうかもしれませんね。
Copyright (C) Studio Pooh & Catty 2001-2003 |