東芝製レコードプレーヤー、TP-6型

■東芝製レコードプレーヤーの話し (1999/10/04)

●1999年10月04日(月曜日)
 最近のことだが、吉祥寺にもLoftができた。規模的には渋谷店と比較にならないが、マニアックなものを置いていることに変わりは無い。そのLoftの4階に、「庵(いおり)」という名の生活骨董の店がある。このお店、和食器から家具、真空管式のラジオ等が置いてあって、見るだけでもなかなか楽しいので、吉祥寺に出かけた際には必ずチェックする場所の一つだ。このFunky DiaryでもLoftで購入した骨董品と真空管の話し (1999/07/11)で、この店で購入した漁具について紹介したことがある。

 先日、いつものように同店をチェックしたところ、筆者にとって非常に懐かしいモノを発見した。購入しようかどうしようかちょっと迷ったのであるが、やはり手元に置いておきたい衝動は抑えがたく、本日会社の帰りに購入してしまった。それが、この「東芝製レコードプレーヤー」だ。


東芝製レコードプレーヤー、TP-6型

 このレコードプレーヤーは、筆者が幼稚園の頃、自宅で使用していたモノと同型だ。程度はかなり悪く、プレーヤーの針も付いていないという状態であったが、そのおかげで3,500円と安かった。このプレーヤーが製造されたのは、おそらく昭和30年の初頭であると思われる。なお、プレーヤー本体裏面には、下記シールが貼付されていた。因みに製造番号は手書きである。

東芝レコードプレーヤー
TP−6型
100V 9W 50/60〜 製造番号 30917888


東芝製レコードプレーヤー、TP-6型

 プレーヤー本体は野暮ったいエンジ色をしており、ひび割れたセルロイドのカバーが付いている。電源はAC 100Vで、アンプは内蔵されていないため、アンプに接続して使用する。時代を反映して、回転速度は78、45、33及び16回転の4段階に設定可能である。ピックアップはクリスタル式で、LP用とSP用の針を回転して使い分けるようになっている。本体上面には、イヤホン端子がついている。


東芝製レコードプレーヤー、TP-6型

東芝製レコードプレーヤー、TP-6型の裏面

東芝製レコードプレーヤー、TP-6型の銘板

東芝製レコードプレーヤー、TP-6型の内部構造

 筆者の家ではその昔、このプレーヤーの出力端子をゼネラル製5球スーパーのフォノ入力端子に接続して、78回転のSPレコードを聞いていたものだ。傾斜した正面パネルと、電源スイッチも兼ねる大きなボリュームツマミが、デザイン上の特徴となっている。外観はかなり傷んでいるものの、モーター等の機器は比較的キレイなので、針さえ用意できれば充分使えそうだ。いきなり電源を入れるのは危険なので、簡単なチェックをしてから動作テストを行なう予定。

【2014年の追記】
このプレーヤーは、現在も倉庫で眠っている。当時、余りの懐かしさに、程度が悪いのにも関わらず購入した。幼少の頃、このプレーヤーでSPレコードの童謡を聞いた。クリスマスにはジングルベルのSPをかけた。そのSPレコードも、どこかにまだ有るハズだ。昔使ったモノは強烈な印象を残す。他人にとってはガラクタだが、筆者にとってこのレコードプレーヤーは「プライスレス」なのだ。




<< Menu Page



Copyright (C) Studio Pooh & Catty
1996-2014