ロシア製カメラ、MIRの外観

■コラム・ロシア製カメラMIRのおはなし (1999/06/13)

●1999年06月13日(日曜日)
 性懲りもなくまたまたロシア製カメラについてのお話しである。今回は、ロシアカメラの中でも割りとレアな製品、MIR(ミール)についてである。しかし、ロシアカメラは安いということもあり、いつの間にか増殖してしまうので、困ったものだ。そろそろ置き場所を考えなくてはならなくなってきた。


ロシア製カメラ、MIRの軍艦部分

 MIR(ミール)は、1959年から1961年の3年間に15,622台製造されたカメラである。製造期間が短く製造台数もそれほど多くないため、希少性は高い。このカメラを製造した会社は、ソ連のKMZ社である。もともとMIRは、ZORKI-4のエコノミーバージョンとして製造された。ZORKY(ゾルキー)シリーズは、KMZ社の代表的なカメラのブランドである。MIR本体には、標準レンズとしてIndustar-50mmが搭載されている。どういうわけか、ロシアカメラに標準搭載されているレンズは、50mmが多い。ロシアは国土が広いから、広角レンズが流行らないのかな?という憶測はの冗談として、50mmが安く作りやすいレンズであるからだろう。

 MIR は連動距離計搭載のカメラである。シャッタースピードはB、1/30、1/60、1/125、1/250、1/500 が設定可能だ。ライカと比較して、軍艦部分がひょろ長いのが特長となっている。因みに今回購入したMIRの製造番 号は、5934166であった。このMIRは、イギリスにあるロシアカメラ専門店より購入したものである。機関的には全く問題は無いが、なにぶんレアな製品なので外装は若干ヤレている。反面、ミントコンディションの物とは異なり、惜しげもなく使用することができるため、実用的とも言える。


ロシア製カメラ、MIRの正面

 ここに掲載したMIRには、ロシア製レンズであるJUPTER-12 35mm F2.8を搭載してみた。35mmであるにもかかわらずジュピター12とはこれ いかに?といったところであるが、聞くところによるとジュピタータイプとして設計された12番目のレンズだということを表しているそうだ。さすがロシア。命名規則は自由気ままだ。なお、レンズのシリアル番号はN7009536であった。





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