1998年03月号:波多 利朗のFunky Goods Part.1
Psion Series 5コンパチの
「Geofox-One」で日本語を使う



 波多 利朗の Funky Goods連載再開の第7回目。本号もPart.1/2の二部構成である。Part.1の本稿は、Psion Series 5のコンパチ機であるGeofox-Oneの紹介記事である。本機のハードウェアについては、本号のTopicsで丹羽誠氏がレポートをしているので、本稿では主にソフトウェア環境の構築について詳述した。

 コンパチ機とは言え、本機の構造は、Series 5とはかなり異なっている。Series 5よりも大きな液晶画面を始め、グライドポイントの採用やPCMCIA Type Ⅱスロットの搭載といった独自の改変が施されているのだ。このため筐体の外観はSeries 5よりもかなり大振りな印象である。

 特筆すべきは、PCMCIA Type Ⅱスロットの搭載により汎用のPCカードモデムが利用できるようになったことだ。これにより本家Series 5と比較して通信環境が大幅に強化されており、標準搭載されているWebブラウザ「Geofox Web」を用いたWebサーフが可能であった。




(補記)
 筆者がこのマシンを入手したのは、1997年の暮れも押し迫った12月21日のことだった。知人の柴隠上人稀瑠冥閭守氏からのメールで、秋葉原のT-ZONEに少数台が入荷したとの情報を得て、速攻で買いに走ったのである。昼前に店に入り在庫の有無を店員さんに訊ねると、彼はニヤリと笑って「あと1台だけあります」と答えた。なんでも5台入荷したばかりなのだが、瞬く間に4台が売れてしまったと言うのだ。最後の1台をゲットできて安堵するとともに、謎パー廃人のハイエナのような嗅覚に恐れ入ったものだ。