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メーターパネルのメンテナンス

写真1.Lタイプのメーターパネル。このように取り外しできるので、メンテナンスは簡単だ。


 FIAT500のメーターパネルには、初代、D、F、Rに搭載されてい
る丸型タイプのものと、Lに搭載されている長方形タイプの2種類がある。
ここでは、筆者の車であるLタイプを例に取り、メーターパネルのメンテナ
ンス方法を記載しておこう。メーターパネル内には、速度計の他に各種警告
ランプ、燃料計、ステータスランプが格納されている。ランプ類は12V、
3Wの普通の電球が使用されているため、当然のことながら切れることもあ
る。実際、筆者の500は、メーターランプの球が切れてしまっていた。 
また、コネクタ類が接触不良だと、警告等や燃料計が正常に動作しなくなる
場合もある。こうした時は、メーターパネルを取り外して、接点復活剤を吹
く等のメンテナンスが必要だ。                    
写真2.フロント・トランク内部からメーターパネル裏側を見たところ。Lタイプの場合、メーターパネルには、電装系コネクタが2個と速度計へのワイヤーが1本接続されている。メーターパネルを取り外す場合には、これらを外しておくことが必要。写真右側に見える円筒形の物体は、ワイパーモーター。

写真3.電装系コネクタ2個と速度計ワイヤーを取り外したところ。コネクタは単純に引き抜くことができる。ワイヤーは丸いボルトで固定されているので、回して取り外す。

写真4.取り外した電装系コネクタ。赤と白の2種類に色分けされているので、再挿入時にも誤って入れる危険は無い。

写真5.次に運転席に回り、メーターパネルを取り外す。Lタイプの場合、パネルは下部の板バネで押し上げられて固定されている。外し方は、まずマイナスドライバーで固定している板バネを軽く押し上げつつ、パネル全体を下の方からすくい上げるように徐々に引き出す。板バネは左右2箇所にあるので、ひとつずつ慎重に行なう。

写真6.板バネがラッチから外れると、この写真のようにメーターパネル上部を支点として持ち上げるように外すことができる。くれぐれも無理がかからないように取り外すことが重要。板バネが完全にラッチから外れていない状態で力任せに引っ張ると、パネルが破損するので注意!

写真7.パネルを取り外したFIAT500の運転席。なんともマヌケな状態となる。

写真8.メーターパネル裏側。基板に配線がプリントされており、各電球はソケットに収まった状態で基板に取り付けられている。基板上、黒く見えるところが電球ソケット。ソケットの取り外しは簡単で、軽く回すと基板から外れる。ソケットと基板との接点部分が電極になっている。接触不良の場合、ソケットを取り外し、電極部分を掃除する。また、電装系コネクタの接点も磨いておくと良い。

写真9.取り外したソケットと電球。電球はソケットに押し込まれ固定される構造。電球にはネジが無く、接点が直接ガラス球から出ているタイプ。自動車で一般的に用いられているものかどうかは良くわからないが、FIAT500専門店に聞いてみたところ、1個250円で販売しているとのことだった。電極を掃除した後、電球を取り外してみて、切れていないかどうかを確認する。なお、筆者の車には12V、3Wタイプの電球(HOLLAND PHILIPS社製)が搭載されていた。

写真10.メータパネル上側の速度計ワイヤー接続口。ワイヤー末端とワイヤーを接続する口は、四角い形状となっているので、角を合わせて挿入しないと、速度計が動かないといった不具合が生じる。再度接続した後走行し、もし速度計が反応しないようであれば、メーターパネルを軽く叩いてみる(!)。それでもダメなら、走行後一回ワイヤーを外して入れなおす。入れる時に、方向が合っていれば、深く入るのでわかるはずだ。この辺りは、アナログ的感覚を研ぎ澄ませて作業を行なうと良い。なお、メーターASSYはVEGLIAというメーカーのもの。速度計ワイヤー接続口の近くには、「1GIRO=1METROという表示が見える。


 以上のように、FIAT500のメーターパネルメンテナンスは、気が抜
けるほど簡単に行なうことができる。まるでプラモデルでも作っているみた
いな気さえする。構造も単純で、良くこんなんで動いているものだと感心し
てしまう。整備性の良さという点では、他車の追随を許さないな。。。。。

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