クルマのドレスアップと言えば、アルミホイールだのエアロパーツだの を考えがちであるが、チンクェチェントオーナーとしては、もっとこう オシャレに行きたいものである。で、今回試してみたのが、この「一輪 ざし」もどき。今でも、ちょっとオシャレなオーナーは、自分の古い車 のダッシュボードに、一輪ざしを飾っていたりする。クルマの機能面に は一切無関係ではあるが、ドライバーの心を癒すという意味で、なかな か味わいのあるドレスアップだ。このエスプリ、最近の若いモンにはわ かるめぇ、などと粋がっていると、「じじい!」とか言われそうだな。 さて今回は、吉祥寺パルコ地下一階のショップ「コンテンツ」で購入し た花瓶を使用した。この花瓶、試験管に吸盤がくっついたような構造に なっているので、フロントウインドウに吸着させることが可能だ。ちな みにお値段はというと、確か700円前後だったと思うが、忘れてしま た。本来の一輪ざしならば、ここに本物の花を活けるところなのだが、 枯れたりしてメンテナンスが大変。で、若干邪道ではあるのだが、ドラ イフラワーを入れてみた。走行中の振動で飛び出さないよう、茎の部分 にティッシュを巻いて固定してある。これを運転席の左側フロントウイ ンドゥに吸着させると、なかなか気分が出てよい。 もともと、この一輪ざしをやってみようと思ったのは、シトロエンDS の写真集を見たからだ。フランスの本である「CITROEN DS」 写真集(OSPREY CLASSIC MARQUESシリーズの中の 一冊)に、コンバーチブルDSのダッシュボードを撮影した写真が掲載 されていたのだが、フロントウインドゥ左端に小さな花瓶が備え付けて あり、菊の花が活けてあった。近未来的なDSのダッシュボードに菊の 花、この取り合わせは絶妙で唸ったね。これに影響されて今回やってみ たというワケである。わかる人にはわかる密やかなドレスアップ、旧車 に限らず現代の車のオーナーもやってみてはいかが?
▼次ページへ
Topics Menu |