■ FIAT 500L Overhaul #9■

クランクシャフト面研処理終了!


写真1.クランクシャフトとベアリングハウジング
洗浄・面研が終了した、クランクシャフトとベアリングハウジングの各パーツ。


 本オーバーホール特集も、いよいよ終盤に近づいて来た。桜の開花が秒読み状態となった2005年3月27日、クランクシャフトの面研が仕上がってくる。同時に660cc用のピストンとシリンダも納入されてきた。またディストリビュータASSYもオーバーホールが完成した。良く晴れて4月並の気温となったこの日、1週間ぶりにオンタリオさんを訪問する。

 余談だが、今年は冬が寒かったためか、去年と比較して桜の開花が遅い。記録では、昨年の今日は、もう既に開花しており、近所の公園は花見客でごった返していたものだ。今年は季節の進み方が1週間遅いようだ。

写真2a.加工前のクランクシャフト
ハイ!先ずは例によって、Before、After写真から行ってみよ〜〜〜! ヽ(´ー`)ノ
これが洗浄・面研前のクランクシャフト。オイル焼けがスゴイ!上の2つのパーツは、メインベアリングハウジング。

写真2b.洗浄・面研加工後のクランクシャフト
洗浄・面研が終了したクランクシャフト。チンクェチェント・エンジンの基幹パーツである。向かって左側がタイミングチェーン側、右側がクランクシャフト側。

写真3.クランクシャフトのアップ
洗浄が終了したクランクシャフトのアップ。7桁数値の打刻があるが、良く読みとれない。コンロッドが付く部分が、面研されてピカピカに輝いている!

写真4.処理前のコンロッドとピストン
約33年間使用してきた、499.5cc時代のピストンとコンロッド。オイル焼けで真っ茶色状態。

写真5.コンロッド(1番シリンダー用)
洗浄・面研が終了したコンロッド。今回ボアアップを行うが、コンロッドは以前のものを使用する。これは1番シリンダー用。コンロッド・ビグエンドとベアリングキャップは、1番、2番それぞれ入れ違わないように仮り組した状態となっている。

写真6.コンロッド上の打刻
1番用、2番用と区別するよう、コンロッド・ビッグエンドとベアリングキャップには打刻が施されている。上は1番、下が2番。因みにタイミングチェーン側シリンダが1番で、フライホイール側シリンダが2番である。

写真7.コンロッド刻印のアップ
1番コンロッド中央に施された刻印のアップ。ちゃんと「FIAT 110」と記載されている。

写真8.メインベアリングハウジング
洗浄されてキレイになったメインベアリングハウジング。

写真9.ディストリビュータとシリンダガスケット
分解掃除され、組み上げられたディストリビュータ本体とキャップ、それにボアアップ用シリンダガスケット。ガスケットは新品を使用する。

写真10.ディストリビュータ内部のアップ
筆者の車は、購入直後からディストリビュータASSYに泣かされ通しだった。今回完全にオーバーホールしてからASSYを組み上げたため、今後はもうトラブルは無いだろう。惚れ惚れするくらい、完璧に整備されたディストリビュータの内部。因みに筆者が今まで遭遇したデスビ関連のトラブルは以下の通り。

・コンタクトブレーカープレートを固定していたネジが、ボッキリと折れる。
・ネジ穴がナメちゃって、ネジが締まらない!
・絶縁用ガスケットが破損して真っ二つ。
・ポイント調整中に、ネジをプレートの下に落下しちゃって、結局そのまんま。
・コンデンサが液漏れして不調。。。

こう上げて行くと、随分いろいろとあったもんだなあと、我ながら感心することしきりである。ここまで整備すれば、もう、このようなことで悩まされることは無いであろう!
とにかく、点火系の整備だけはきちんとしておこう!!! ヽ(´ー`)ノ

写真11.ディストリビュータASSY外観
キレイに組み上がったディストリビュータ本体。ローターを付けたところ。コンデンサも新品に交換でつ!!!

写真12.660cc用シリンダ本体
ボアアップ用に調達した、新品のシリンダ本体。前のはサビサビだったから、新しくなって大変気持ち良い!

写真13.660cc用シリンダ本体側面
黒光りする冷却フィンが素敵!でも、実装するとエアカウルの中に隠れてしまい、見ることができないのが残念!! ヽ(`Д´) ノ

写真14.ボアアップ用ピストン(新品)
これから頑張ってもらう基幹パーツ、660cc用のピストン本体。ピストンリングも装着済みである。当然新品。前に使用していたピストンと比較すると、下部の造形が若干異なっている。

写真15.ボアアップ用ピストン上面
スラッジやカーボンが付いていない、ピストン上面。


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取材協力
オンタリオさん


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