■ キャブレターのジェット掃除 ■ キャブレターを分解掃除するのは、プロの整備士以外の人にとっては、かなり 難しい作業であるが、キャブレターのジェットの掃除はシロウトでも比較的簡 単に行うことができる。キャブレター関連で比較的調整が容易であるのが、こ のジェットの掃除とアイドル回転数の調整である。ここでは、ジェットの掃除 方法について解説する。キャブレターのジェットは、混合気を作るためにガソ リンを小さな穴から噴出する構造となっているが、これが詰るとガソリンの供 給が思うように行かず、エンジンがくすぶる等の現象が発生する。
●ジェットの掃除(その1) チンクのキャブレターには、燃料を吹き出す機構であるジェットが2個所付 いており、どちらも取り外して掃除することができる。 このうちの1個は、キャブレターの上部右側に位置しており、マイナスドラ イバーで取り外せるようになっている(写真1の赤枠の部分)。 位置が確認できたら、ジェットネジを取り外す前に忘れずにプラグの穴をウ エスで塞いでおく。もし取り外したネジがこのプラグの穴に入ってしまうと 大変面倒なのである。ジェットネジの取り外しは、ウエスをあてがいながら マイナスドライバーで回転させて行う。このジェットからは、それほど大量 のガソリンが出てくるということは無いが、若干量はもれてくると思うので ウエスで拭き取りながら作業を行う。当然のことであるが、火気は厳禁だ。 ジェットを取り外すと、細長いネジに「Oリング」が入っているので、なく さないように注意する。ネジ本体には小さな穴がいくつか開いているので、 ここに「キャブレタークリーナー」を噴霧してゴミを吹き飛ばす。ちなみに キャブレタークリーナーを噴霧する際には、飛沫が目に入らないように注意 すること。掃除が完了したら、ウエスで軽く拭き取ってネジを元に戻し、し っかりと締め付ける。これで完了。
●ジェットの掃除(その2) 2個目のジェットネジは、キャブレターの左横奥に位置しているため、若干 わかりにくいかもしれない(写真2の赤枠の部分)。このジェットネジはマ イナスネジでは無く、六角形のボルトである。取り外しには、10mm のボッ クスレンチもしくはスパナで行う。 取り外す際は、プラグの穴に落とさないようウエスで穴を塞いで行う。また このジェットネジを外すと、キャブレターの中にたまっているガソリンがか なり出てくるため、ウエスでガソリンを拭き取りながら外して行く。火気厳 禁であることは言うまでもない。ジェットにはワッシャーが付いているので なくさないよう注意する。ジェットの穴をキャブレタークリーナーを噴霧し て掃除し、元にもどしてしっかりと閉めれば、掃除は終了だ。
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