リストマーク 中国北京編 (2004年10月)

 2004年10月、仕事で北京を訪問した際、余った時間を利用して市内の胡同(フートン)を見て回った。胡同とは、元・明・清の3つの王朝を通じて整備された、北京市内特有の古い路地裏のことである。しかし、近代化の波が押し寄せ、このような古い路地が続々と姿を消して行くのは、北京も例外では無い。本コーナーでは、古い姿を残している胡同と同時に、都市計画により破壊されつつある胡同も掲載した。同時に、北京市内に残る史跡も取り上げている。

 ここで取り上げたところは、たまたま訪問した北京市内の3カ所の地域である。最初は東単地区に残る胡同で、王府井から徒歩の距離に位置する。東単は西単と並ぶ北京市の代表的な商業地域で、東単北大街と建国門大街との交差点には、現代的な巨大ビル群が林立している。しかし、一歩路地裏に入れば、昔ながらの胡同が静かに残っている。現代と過去が同居した、奇妙な空間だ。

 次は地安門東大街地区。景山公園の東側地区には、昔ながらの迷路のように込み入った胡同が密集している。路地の両側には街路樹が植わり、道ばたにテーブルを出して麻雀に興じる人たちも見受けられる。のどかな風景だ。これらの胡同と共に、現在は史跡として整備された「皇城根遺跡公園」も取り上げた。

 最後は崇文門地区である。北京には、元から明の時代にかけ、市内をぐるりと取り巻く城壁が構築された。明朝初期の北京修復工事の際、「内九城」と呼ばれる「北京城の九門」が制定された。北京駅の南側に位置する崇文門はこのうちの一つで、現在は史跡公園として整備されている。ここから少し南に行った地点で、大規模な再開発現場に遭遇した。昔の胡同が取り壊されている現場である。数ヶ月以内に、全ての建造物が撤去されてしまうと思われる工事現場であった。ここでは、今回の取材中、最もハードな廃墟を撮影することが出来た。

 北京には非常に多くの胡同が存在するそうだ。しかし、近代化による再開発で、これらの歴史的な古い路地は、高層マンションなどに次々と変わっている。オリンピックが開催される頃には、ここに取り上げた場所も、あるいは全く姿が変わってしまっているのかもしれない。

   東単地区 #1


   東単地区 #2


   地安門東大街地区


   崇文門地区



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中国地図出版社発行「2004年度版北京交通遊覧図」より
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