■旧多摩聖蹟記念館 (2014/05/11)
東京都多摩市連光寺にある歴史的建造物、「旧多摩聖蹟記念館」に行く。
今日の東京地方は、朝から良い天気になった。気温も上がり、最高気温は25.5℃と夏を感じさせる陽気になる。日曜日の早朝ドライブは、道路も空いており気持が良い。今日は足を延ばして、旧聖蹟記念館まで行ってみた。
旧聖蹟記念館は、明治天皇の偉業を讃えるために建設された建物である。竣工は昭和5年(1930年)と古い。しかし、その異様な外観は、現代アートと言っても通用するほどユニークなものだ。建物は鉄筋コンクリート造り。地上1階建、高さ約11メートルである。
当時の日本近代建築は、古典主義的なものからモダンなものまで、色々なデザインの影響を受けていた。この旧聖蹟記念館は、オーストリアのセセッション(ウィーン分離派)とドイツのユーゲントシュテイル(世紀末美術:青春様式)の影響を受けて設計されている。設計者は関根要太郎と蔵田周忠。
旧多摩聖蹟記念館は、都立桜ヶ丘公園の中にある。都内からは、甲州街道の本宿二丁目交差点から鎌倉街道を南下し、関戸橋で多摩川を渡る。その後すぐ、左折で川崎街道に入り、暫く登り坂を走ると、桜ヶ丘カントリークラブ前の交差点に出る。ここを右折で入れば、都立桜ヶ丘公園の駐車場に到着する。
公園は小高い丘にあるために見晴らしが良いスポットもある。園内は緑が多く、静かなので様々な野鳥の声が聞こえる。旧多摩聖蹟記念館は、その中央付近に位置している。円形の建物の周囲に柱を配した、一見神殿を思われる独特のデザインは、これが昭和5年に建てられたものとは到底思えない。記念館は午前10時から開館するのだが、今日は9時前には到着してしまい、帰りに混雑するのは避けたかったので、建物外観のみ見学してきた。
園内には、明治天皇御製及び昭憲皇太后の御歌の碑が残っている。明治天皇は、明治10年代に、この場所を4回ほど行幸され、その時に詠まれたものだそうだ。碑材は小豆島産の花崗岩、文字は田中光顕が書いている。
時間が早かったため、園内には人もほとんどおらず、思う存分気ままに見学することができた。
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