素材は揃った!後は合体させるだけだ!!

■MIR-20M+Bellami HD-1=変態!

 おバカなコトを真面目にやろうとすると、それなりの準備が必要になる。このほど、その準備が整った。どういうコトかと言うと、CHINON Bellami HD-1に、ロシアカメラの老舗、ZENIT社のMIR-20Mレンズを搭載する、ということだ。

 「オマエは何を言ってるんだ?」

 と怪訝な顔をされそうだが、説明しよう。

 CHINONの8mm風デジタル動画撮影カメラ、Bellami HD-1には、往年のレンズを使って撮影できるという、団塊勝ち組オヤジたちが好みそうな、これまた盆栽趣味のように味わい深い楽しみ方がある。HD-1にデフォで付属してくるレンズは、f=4mm、開放絞りF1.2のDマウントレンズであるが、この他にもCマウント、CSマウント、そしてM42マウントといったレンズも、アダプタを介して搭載することが可能だ。

 普通のヒトだったら、昔の8mmに使用していたオールドレンズを搭載して楽しむところである。ところが、筆者はこのBellami HD-1というマシンに、ロシアカメラの変態レンズを付けてみたくなった。そのために、本体購入時にオプションであるM42アダプタも同時に入手していたのである。搭載するレンズは、かのZENIT社製造の広角、MIR-20Mである。ここで、このMIR-20Mなるレンズについて簡単に触れておこう。


MIR-20Mレンズの梱包一式

MIR-20Mレンズ本体

MIR-20Mレンズ本体。レンズの直径は65mmもあり、その前面が大きく湾曲しているため、異様な迫力がある。

MIR-20Mレンズ本体

 MIR-20MはZENIT社が1977年〜1992年の期間に製造した(とされる)、焦点距離20mm、f値3.5の巨大な広角レンズだ。レンズは9枚構成で、レンズ単体で354gある。M42スクリューマウント型式なので、Bellami HD-1のオプションであるM42マウントアダプターを介して接続することが可能である。詳細は、

「禁断のロシアカメラのページ!」「KMZ ZENIT MT-1」の項目を参照されたい。

 余談であるが、最近アクセスログを調べていたら、この「禁断のロシアカメラのページ!」が、やけに多いことに気が付いた。不思議に思い、Google検索で「ロシアカメラ」というキーワードを入れてみたところ、このページが上位に表示されていた。なんてこったい、オリーブ!世の中にはロシアカメラの専門家がゴマンとおられるのに、検索で出てくるページがシロウトの趣味ページとは!

 まあ、いいや、そんなことどーでも。

 MIR-20Mのハナシだった。そもそもこのレンズを購入したのは、KMZ ZENIT SUPRISE MT-1という、変なカメラに付けてみたかったからだ。MT-1というカメラ自体も、相当逝ってしまっているので、書くと長くなるから省略。詳細は上記URLを参照されたい。で、このMT-1という、一眼でハーフでM42スクリューマウントのカメラにMIR-20Mを付けると、ハーフ判で約28.8mmという広角を撮影することが可能となる。(もちろん、通常の35mm判カメラに搭載すれば、20mmの超広角になる。)

 但し、ひとつ難点が有った。それは重量である。上述した通り、MIR-20M本体だけでも354gある。それをMT-1に搭載すると、総重量はおよそ1,030gと1kgを越える。これは重い。重すぎる。一度、この装備で恵比寿へ試写に行ったことが有った。あれはもう、10年以上前のハナシだ。写真の出来は満足の行くものだったが、余りの重さに疲れ、翌日体を壊した。今となっては良い思い出だ。

 そんなステキなMIR-20Mを、あろうことかBellami HD-1に搭載してみようと考えたのだ。いや、別に難しいコトは一切無い。M42マウントアダプタを介して接続するだけの簡単な作業である。しかし、出来上がったマシンは、異様にアタマでっかちでバランスの悪い格好のカメラになってしまった。ここまで来ると、もはやデジカメとは呼べない・・・

 本来ならば、試写を行うところなのだが、この巨大でアンバランスな物体を見た途端、今日は止めておくことにした。おバカなこともほどほどにしないといけない。また体でも壊したら元も子もない。で、撮影できたかどうかであるが、そりゃちゃんと撮影はできる。しかし・・・思っても見なかった結果だった。後で考えれば当然の帰結と言えるのであるが、予想できなかったよ。ガチョーンである。

 まあ、そのハナシは追って気が向いたら書くことにしよう。

 今日はここまで。


MIR-20Mを搭載したBellami HD-1。何かの冗談でショ?って言われるくらい、不気味な外観になる。

どこからどう見ても、アタマでっかちだ。どうにもバランスが悪い。

SFに出てくる新兵器みたいだ。

これが、本来の使い方であった。ZENIT MT-1に搭載したMIR-20M。ハーフサイズの一眼レフに20mmのレンズを搭載し、ハーフで広角画像を撮そうというのが、所期の目的だった。この状態で、総重量は1kgを越える。

MIR-20Mの取扱い説明書
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