いつの間にかファームがVer 2.7.0にアップデートされていたenchantMOON。ちゃんむーの修理を終えてからというもの、全く触っていなかった。

■ enchantMOON 其の十二 (2013/10/30)

 enchantMOONことちゃんむーのファームが、Ver 2.7.0にアップデートされていたので、さっそく適用する。実のところ、筆者のちゃんむーは、修理が終了してからというもの、全く触っていなかったのだよ。約1ケ月の間、机の上に放りっぱなし。有り体に言えば、飽きちゃったということだ。

 ところで、何かと話題には事欠かないenchantMOONに、また新たな動きが出てきた。今度はナント!「enchantMOON 32GB Professional Edition」が発売されるというのだ。これに伴い、これまで販売していた旧タイプは、「enchantMOON 16GB Standard Edition」という製品名になるそうである。

 で、このプロフェッショナルエディションというのがスゴイ。何がスゴイのかっていうと、CPUとかヒープメモリとかは一切変わっていないのだ。つまり、基本的な仕様は従来通りのままということ。で、変わった点はと言うと、内蔵ストレージの容量が16GBから32GBにアップしている。さらにさらに!デジタイザペンが最初から2本付いてくる。おまけに、従来出来なかったUSB充電が可能になるケーブルが付いてくる・・・

 う〜ん、と唸ったね。これって「プロ」バージョンと呼べるシロモノかい?内蔵32GBのメモリ?そんなに使わないよ。大体、こんな不安定な端末に、そんな大容量のデータを保存するなんて、恐くてとても出来ない。

 デジタイザペンが2本付いてきただって?理由は、紛失した時のためなのだろうが、それならばペンを別売りすればいいじゃん。実際、Amazonでは3,600円で別売りしているから、そこで購入すれば済むことだ。USB充電ケーブルも、今現在はAmazonで販売していないが、将来的に別売りにしてくれればそれで良い。余談だが、デジタイザペン2本を同時に使ったら、どうなるんだろうね?

 そのようなワケで、今回のバージョンアップで「プロ」と呼ぶのは、チト無理があるように思われる。しかも、価格は従来よりも1万円高い49,800円也。さすがenchantMOON、やることなすこと全て想定外である。

 誤解の無いよう書き添えておくが、筆者は決してアンチでは無い。アンチだったら製品も買わないだろうし、そもそもここまで使い込まないよ。この端末の独創的な発想は高く評価しているし、今後の発展に期待してもいる。これは正直なことろだ。それだけに、余りにも貧弱なハードウエアや、製品の販売方法、サポート等が残念でならないのだ。

 例えば、筆者も随分と悩んだ「内部エラーが発生しました」問題。コアユーザの見解では、採用していたmicroSDカードと本体との相性問題が原因となっているそうであるが、今以てメーカーからの公式見解は無い。それどころか、ユーザーが自発的にクレームを入れないと、交換修理の対象とならない。今でもまだ、このエラーに悩んでいるユーザーがいるかもしれないにも係わらず、である。そこへもってきて、今回のプロ仕様の発売。穿った見方をすると、さりげに使用するmicroSDカードを変更するための手段だと言えなくも無い。実際、社長のブログには、「内蔵SDカードを品質に定評のある東芝製32GBのものに変えました。」という記述があるので、あるいはこのSDカード問題については、とうの昔に把握されているものと思われる。

 だったら、既存ユーザに対して、SDカードを交換するよう、メーカー側からプッシュするようなサポートを行うべきては無いだろうか?

 とまあ、文句ばっか言ってもしょうがないので、今回はenchantMOONでもPDFファイルが表示できるようになったことについて取り上げてみる。ここの方が、enchantMOONで動作するPDF表示シールを公開されている。さっそく使ってみた。制作者の方も書かれているが、動作は決して速くは無い。でも、これは端末本体のCPUが圧倒的にパワー不足なので、しょうが無いであろう。でもね、こうやってPDFも表示できるようになると、それだけでも楽しいものなのだよ。。。

 返す返すも、この端末はハードウエアのスペック不足が残念である。せめてクヮッドコアCPUを採用していたら、このような惨事は起こらなかっただろう。「プロ」仕様を出すよりも、新ハードウエアの開発を強く望みたい。繰り返すが発想は独創的だしオモシロイのだから、貧弱なハードで評判を落としているのが残念でならない。



enchantMOON用PDFリーダーのリスト表示例。

実際にPDFファイルを表示させてみた。

intel 4004 CPUを使ったマイコン製作事例。トランジスタ技術1974年9月号より。

これは、ラジオ技術1990年1月号に掲載された、知るヒトぞ知る名連載「ベータの世界」。あ、enchantMOONとは全く関係の無い内容になってしまった。




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