安原製作所誕生1周年記念のZippoライター。2000年に製造されたもの。

■Zippoライター (2013/08/01)

 銀塩マニアにとって、安原製作所は説明不要のカメラメーカーである。世界最小のカメラメーカーを自称し、「安原一式」と命名されたライカマウント距離計連動機をネット販売したことで注目された。筆者も当時、一式の購入を検討したが、人気が高くバックオーダーがすごいので、諦めたことがある。

 同製作所は現在、レンズの設計、製造および販売を行っている。ところで、安原製作所のホームページは、実に面白いのだ。トップページは、一見、良くある企業のホームページなのだが、「安原伸個人コラム」と称される2つのコンテンツ、「カメラ随想」と「映画随想」の内容が、何とも秀逸なのである。特に、カメラ随想の内容は過激とも思えるもので、この一連のコラムを読むと「なんか個人的に○立に恨みでもあるのかいな?」と思えるほど、歯に衣着せぬ表現となっている。このカメラ随想、「世界の果てにあるカメラの話」というサブタイトル通り、今まで全く知らなかったモデルの、闇の部分を発掘しているのだ。

 そうそう、Zippoライターというタイトルで、なんで安原製作所の話しをしたのかということだが、ある日同製作所のホームページの一番下を見たところ、「安原製作所ロゴ入りZippoライター」という表示が目に付いた。同社が生誕1周年を記念し、2000年に製造された記念品であるZippoライターが、十余年の歳月を経て、倉庫から100個ほど発掘されたそうなのである。で、そのままだとモッタイナイとのことで、WEB上でひっそりと販売していたのだ。

 安原製作所からは、一式こそ購入しなかったものの、中国製の謎カメラ「長城」を買った経緯もあり、また同製作所代表のコラムが余りにも面白かったので、さっそく一つ所望することにした。このライター、希望すればシリアル番号を選ぶことも「可能」かもしれない、というところがミソだ。シリアル番号の範囲は限られており、各番号の対応可否は表示されないので、購入の際、希望する番号を3つまで申し出る。該当番号があれば、それを送ってもらうことができるのだ。

 筆者はタバコを吸わないので、ライターには無縁の人間であるが、個人的にお世話になった同社の記念品として、このライターを保存させて頂く。


Zippoライター本体には、安原製作所のロゴが刻印されている。

Zippoフリント(発火石)は、長年の保存で劣化しているので、メンテが必要であろう。因みにZippo社正規品なので、付属の保証書による永久保証制度が受けられるそうである。


希望するシリアル番号の在庫があれば、送ってくれる。筆者は「334」を希望した。特に意味は有る。

その昔、安原製作所のホームページから購入した中国製の謎カメラ「長城 PF-1」。宝源光学のカルトカメラで、その筋の方には有名である。何のこたぁ無い、1979年に富士写真フィルムから発売されたフジカST-Fのそっくりさんである。プラスチック製のコンパクトカメラとしては異例のペンタプリズムを搭載し、フィルム巻きあげは本体背面のギアで行うという、変態仕様である。なお、長城という名称の他に、NAIGAI、YUMICAというブランドでも似たような製品が出ており、これら一群の製品の関連については不明だ。

<< Menu Page



Copyright (C) Studio Pooh & Catty
1996-2013