■男は黙ってtwm (2010/04/11)

 ヒマになったので、VMWare仮想マシン上にFreeBSD Ver7.3を入れてみた。

 筆者は日常的にUNIXを使っているヲタクでは無い。たまに色々なPC UNIXをインスコしては遊ぶ程度のレベルである。しかしPC UNIXとの付き合いは長く、1992年7月にリリースされた「386BSD Ver0.1」以来の腐れ縁だ。当時、UNIXヲタの某氏が、5.25インチFDに格納した386BSD Ver0.1を貸してくれた。X Windowシステムも含め、その枚数は実に60枚以上にもなった。これを486DX+250MB HDDにインスコしてXを立ち上げたのが、そもそもの始まりである。そのせいか、386BSDの直系の子孫にあたるFreeBSDには、特別深い思い入れがある。なお、1992年当時、HDDは非常に高価だった。そんな中、アルプス製250MBのIDE HDDが2.5万円程度で登場した時のショックは大きかった。余りの安さに、皆感動して秋葉原に買いに走ったものだ・・・

 さて、そのFreeBSDであるが、2年前くらいにVer6.2を入れて遊んだところで止まっていた。久しぶりにX Windowを見たくなり、この3月23日にリリースされたばかりの安定公開版、Ver7.3を導入してみることにした。

 先ずはここあたりにアクセスして、リリースのisoイメージを適当なFTPサイトからダウソする。筆者はこの辺からDVD版isoイメージをダウンロードして、お皿に焼いた。後はVMWare上に適当に仮想マシンを付くって、お皿からブートしてインスコすればオシマイである。

VMWare Server Ver1.0.10上に構築されたFreeBSD Ver7.3の仮想マシン。左側のインベントリー・ウインドウに並んだ過去OSの数々は、あまり気にしないでくだたい!
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FreeBSD Ver7.3が起動し、rootでログインしたところ。
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 FreeBSDのインスコは過去何回もやっているのだが、最近海馬が縮んだみたいで、手順をすぐに忘れてしまう。基本的には、お皿でインストールし、必要なパッケージをネット経由で入手し、VMWare-Toolsをインスコし、Xの環境設定をすれば終了である。筆者は個人的な嗜好から、日本語FEPにSCIM、かな漢字変換サーバにAnthyを使用している。これらも予めパッケージをネット経由でインスコしておく。

 ところで、Ver7.3になってからX Window Systemのインスコが変わった。xorg.confファイルを生成するところまでは同じなのだが、細かい設定用コマンド「xorgcfg -textmode」が無くなったのである。Ver7.3から、設定ファイルを作成しなくても「startx」で起動できちゃうようになったんだねぇ。。。この辺りの事情については、ここが参考になる。

 さて、従来だったらデフォルトで黒とグレーのグリッド模様にマウスポインタが表示されるXの画面であるが、Ver7.3では背景が真っ黒になってしまっている。そこで「Xorg -config xorg.conf -retro」というオプションが用意されており、これを用いると昔懐かしい画面で立ち上げることができる。

 X Windowでは、好みに応じてウインドウマネージャを選択することができる。有名どころでは「KDE」や「Gnome」、「WindowMaker」、「XFce4」といったものがあるが、ここはやはり、「男は黙ってtwm」であろう。Xの標準ウインドウマネージャであるtwmの魅力は、何と言っても虚飾を一切廃したストイックな画面にある。ちゃらちゃらした装飾でユーザに媚びを売るような気配は全く無い。それに何と言ってもtwmは軽いし!こういう原点に回帰したようなデザインは好きだなぁ。その昔、まだPC UNIXが出る前に、X端末を操作していた時を思い出すよ。

 WEBブラウザとメーラー、FTPソフト、日本語環境等を構築して、意外にあっけなく設定は終了した。VMWareを動作させているマシン本体が非力なこともあり、FreeBSDとはいっても結構重い。仮想マシンとして使用するのなら、もう少し強力なCPUを搭載したPCが欲しいと思う今日この頃である。

設定が終了したX Windowの画面。ウインドウの色はレトロ感溢れる「マルーン」を指定した。
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SCIM + Anthyでの日本語入力画面。
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ブラウザは「Fire Fox Ver3.5.8」を入れる。
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メーラーは「Thunderbird Ver3.0.3」をインスコした。
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