IBM PC DOS J7.0/VのDOSシェル。PC DOSは1995年7月にリリースされているから、Windows95発売直前のものである。なお、DOSシェルはPC DOS 2000まで搭載されていた。


■退廃的互換機趣味(番外編) (2009/09/21)
 【DOSシェル】

 言わずと知れた「DOSシェル」である。DOSインストール時に、「DOSシェルを自動起動させる」というオプションに、速攻で「いいえ」を選択した、アレである。筆者的には、当時周囲にこのDOSシェルを常用していた人は居なかった。最も、10万人に一人くらい、愛用者がいたかもしれない。敢えて取り上げるような項目では無いが、完全に忘れ去られてしまうには惜しいので、とりあえずお約束で載っけとくよ。。。

 DOSシェルは、1988年のIBM DOSバージョン4、およびMS-DOSバージョン4の時代からあったそうだ。最も日本では98帝國だったこともあり、バージョン4を使っていた人はほとんどいなかったのだが。PC DOS 5.00/Vになってから、互換機界でDOSシェルが一般の人の目にも触れるようになってきた。まあ、「蓼食う虫も好き好き」と言うから、率先してDOSシェルを使っていた人がいても、別に構わんのだが、当時ただでさえ貴重なコンベンショナルメモリを圧迫するようなシェルを起動させる意味も、あまり無かったことも事実である。

 余談だが、今回テストベンチにPC DOS 7.0/Vを導入したが、最初、DOSのEMM386がうまく動いてくれなかった。これはSCSI BIOSが邪魔していたのが原因で、BIOSアドレスをデフォルトの「DC000H」から「C8000H」に変えることで回避できた。こういったコンフリクト回避作業も、今の時代となっては懐かしいねぇ・・・

 さらに余談だが、PC DOS 7.0/VのインストールDISKは、「XDF Format」という圧縮ファイルで格納されている。これは、「VMWare」等ではインストールすることができない。

 も一つ余談だが、一般的にPC DOS 7.0/Vの次は、PC DOS 2000であると思われがちであるが、ここを見るとマイクロソフト版のMS DOS Ver.8なるものが、最終形態として存在したようだ。これはWindows me以降に搭載されているそうで、Windows XPでも起動FDを作ると、このバージョンが書き込まれる。さっそく試してみたが、「Ver」コマンドを入れると「Windows Millennium [Version 4.90.3000]」と返ってきて、MS DOS Ver8.0という表示は無い(※)。このバージョンは、完全にWindowsのローダー機能でしかなかったとのことである。因みに、PC DOS 2000で「Ver」と打つと、「PC DOS Version 7.0/V」と返ってくる。何のことはない、PC DOS 2000は、DOS 7.0/Vの西暦2000年問題対応版でした、チャンチャン・・・ということなのである。なお、筆者が所有しているPC DOS 2000のタイムスタンプは、1998年5月29日であった。

※Windows XPのコマンドプロンプトで「Ver」ってやってもダメだよ。ちゃんと起動FDを作成しないとね。。。念のため。


動画1.テストベンチシステムで起動するPC DOS 7.0/VのDOSシェル。シェルを降りてから実行している「pfm486」は、当時PCのメモリリード/ライトの速度測定に使用された有名なフリーソフトである。ファイラーソフト「FD」も定番中の定番。コンベンショナルメモリは528KBほど空いている。EIDE Maxを使用しているので、HDD容量は504MBの壁が無くなり、1.5GBの容量を確保している。
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