Windows95のベータ版、CHICAGOの起動画面。β1(MAY-1994)である。動画で見て頂ければお判りになるが、Windowsのロゴマークが所狭しと飛びまくるので、とってもウザいんでつけど。。。

■退廃的互換機趣味(其之十二) (2009/02/20)
 【Windows CHICAGO発掘!】

 倉庫の中から発掘してきた旧いIDE HDDを整理していたら、なんだか良くわからないConner製ディスクが出てきた。型番を見ると「CP30084F」とある。1992年45週製造のこのHDDは、容量ナント!84MBかしか無いという、それはもう何とも言えないような香ばしいスペックなのである。で、何が入っているかを確認するために、テストマシンに接続したところ、ナント!Windows95のβ版として名高い「CHICAGO」のβ1がインスコされていた。。。

 いやぁ、びっくりしたの何のって・・・いつインスコしたのか、そもそも筆者は、CHICAGOのβ1を持っていたことすら記憶から完全に抹殺されてしまっているから、驚くのも当然かもしれない。残念ながら大元のインストールCD-ROMは完全に紛失してしまったようで、どうやら現在筆者の所に残っているCHICAGOは、このHDDの中身だけとなってしまったようだ。

 この歴史的β版を後生に残すため、ありとあらゆる技術を駆使して、何とか起動ディスクとCD-ROMにバックアップを取ることに成功。ついでにVMWareにもインスコして一安心した。しかしまあ、このディスク、高温多湿のロクでもない環境で保存されていた割には、良く動いたモンだと関心することしきりであった。。。

発掘されたConner製IDE HDD、「CP30084F」。1992年45週製造のこのディスクには、Windows95のβ版である「CHICAGO」のβ1がインスコされていたことを、筆者は完全に忘れていた。CD-ROM等のメディアが見つからないため、後にも先にも残されたデータは、このディスクの中身だけ。

Microsoft Windows CHICAGOのロゴ。これは、オンラインレジストレーションを起動した際に表示されたもの。

β1版のクレジット表示画面。ユーザ名、所属等がブランクになっている。

386エンハンスドモードのバージョン表示。ここでは「Ver 3.95」と実に微妙な表示になっている。4.00と言い切るには未完成だし、だからといって3.1に近い数字だと、Windows 3.1から対して進化してねぇじゃねえかyo!とか言われて突っ込まれるのが恐くてこの数値にしたのだろうと、憶測を巡らしてみるのも楽しい。

Windows CHICAGO β1版でのDOSプロンプト画面。内部バージョンは4.00と表示されている。Copyrightは1981 - 1994となっている。

Windows CHICAGO β1版でのデバイスマネージャ画面。Windows 3.1には無かった機能で、システムの状態を把握するのに便利なツールである。ディスプレイアダプタには、テストマシンで使用しているアイ・オーデータ機器製VLバスビデオカード「GA-DVL2」に搭載されているシーラスロジックの石が、ちゃんと認識されている。

Windows CHICAGO β1版でのシステムのプロパティ画面。バージョンは、4.00.122となっている。

Windows CHICAGO β1版でのコントロールパネル画面。シンプルこの上ない。β版ということもあり、クリックしても動作しないアイコンもある。

Windows CHICAGO β1版の終了画面。電源が切れる状態になると、この画面が表示される。画面のイメージとしては、起動画面が「おはようござマ〜ス」なら、終了画面は「おやすみなさい」といったところか。

 さっそくテストマシンでWindows CHICAGOを起動させてみる。さすがに昔のOSだけのことはあり、486/DX-33MHz、RAM 16MBというリソースでもサクサク動作する。アイ・オー・データ機器のVLバス版ビデオカード「ACCELA」GA-DVL2も、Windows95用のドライバを入れれば高解像度で表示させることが可能だが、若干バギーな状態となる。例えば、高解像度にするとDOSプロンプトが起動できないなどなど・・・

 動画では、見やすいように敢えてVGAモードで撮影している。やってることは同じだが、一応VMWareにインスコしたモノも掲載しておいた。β版だけに、バグ報告用画面などが用意されていて、いじっていると結構オモシロイ。また、マイ・コンピュータを右クリックすると、「まだこの機能は出来てないよ〜ん!」というダイアログが出てくるなど、未完成品であることを開き直っているようなところも見受けられる。惜しむらくは、大元のインストールCD-ROMが発掘できていないことで、いったいどこに行ってしまったのだろうと日々悩んでいるのであった。。。。

(余談)
Windowsのその後のバージョンは、基本的にWindows95のGUIを踏襲している。特にスタートボタンは現在に至るも健在という長寿命である。とあるMicrosoft幹部は、それだけWindows95のGUIは考え抜かれたものであった、といったような発言をしていたそうだが、ある意味そうかもしれない。しかし、某巨大掲示板で揶揄されていたように、スタートボタンはWindows終了時しか使わない、といったシトがかなり多いのには笑う。実際筆者の場合もそうで、これはこれで根の深いジョークだったのだなぁと思うことしきり。

ヽ(´ー`)ノ


動画1.テストマシンで84MBのIDE HDDにインストールされたWindows CHICAGO β1を動かしたところ。起動から終了まで、一連の動作を撮影している。見やすくするため、解像度をVGAに落として起動している。
(VGAサイズでご覧になる方はこちら



動画2.PC-DOS Ver2.10の起動画面。このバージョンからHDDがサポートされたので、FDIVMWare版で動作するWindows CHICAGO β1。これで電子的なアーカイブも完了でき、一安心である。
(VGAサイズでご覧になる方はこちら



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