王家の谷(実はレトロな産廃が詰まった筆者の倉庫)から15年振りに発掘されたVLバス版ビデオカード、GA-DVL2。メーカーはアイオー・データ社製。製造は1994年02週。時まさにWindows 3.1全盛時代であった。日本メーカー製だけのことはあり、当時は大変話題になった製品である。 ※高解像度版でご覧になりたい方はこちらから。 ・JPEG画像版はこちら(JEPG:5.15MB)。 ・PDF版はこちら(PDF:18.8MB)。 |
■退廃的互換機趣味(其之二) (2008/09/15) 【VLバスカード発掘の巻】 前回、VL+ISA+PCIという三種混合ワクチンのようなマザーボードを発掘したのだが、マザーボードだけではマシンにならない。そこで再度、「王家の谷」こと筆者所有の産廃倉庫で出向き、今回の企画にふさわしいボード類を発掘してきた。企画にふさわしい条件とは、1994年前後に製造されたボードであることだ。 まずはビデオカードである。VLバスが付いているのであるからして、当然VLバスのビデオカードを選択する。数種類あったのだが、Windows 3.1のドライバFDDも付いた状態で保存されていた、アイオーデータの名作「GA-DVL2」を選択した。このシーラスロジック社製CL-GD5434をグラフィックチップに採用したボードは、Windows 3.1全盛時代に発売された同社のアクセラシリーズの一つで、PCI版もある。PC98のCバス用の製品も用意されており、品質の高さから話題になった。そりゃそうだ。このボードは「Made In Japan」である。ボードの製造は94年02週。1994年初頭、Windows 95が発売される2年近く前の製品だ。DOS/Vが一番熱かった頃の代表作である。Diamond Viper VLBでも良かったのだが、有名過ぎて面白くないしね(因みにViper VLBはPOWER 9000版とPOWER 9100版の二種類を保存してあったりする)。
続いてマルチI/Oカードの選択である。これもVLバス用のを採用した。ISAでも良かったんだけど、せっかくVLが2本も付いているんだから、使わない手は無い。因みに、VLバス版マルチI/Oカードはボードとの相性問題が多発したため、当時あまりウケが良くなかった。それ以前の問題として、マザーボード上にI/O関係のI/Fが全く搭載されていない、というところからして、今は昔の物語になってしまっておるのだが・・・それはさておき、今回発掘したものは、台湾製の無印。超アヤシイ。製造は94年14週。よしよし、年代的にも今回に企画にピッタリだ!搭載チップのうち、SMCのFDC37C666は定番中の定番と言われたマルチI/Oチップで、FDC、Parallel、Serial、IDEの制御を司っていたものだ。もう一つのチップ、PROMISE PDC20230は、確かVESA Local Bus IDE Controllerだったハズだ。当時のマルチVLバス版I/Oカードは、背が低くて長いため、差しにくく抜きにくいというシロモノであった。 |
VLバス版マルチI/Oカード。これは台湾の無印製品。VLバスはただでさえ相性問題が多発したが、マルチI/Oカードは特にひどかったように記憶している。いわゆる危ないシロモノとして高リスクの製品が多かった。このボードはマルチI/Oのコントローラチップに、定番中の定番、SMCのFDC37C666を使用している。当時の自作廃人たちは、このチップを「オーメンチップ」と呼んでいたとかいないとか・・・ ※高解像度版でご覧になりたい方はこちらから。 ・JPEG画像版はこちら(JEPG:5.29MB)。 ・PDF版はこちら(PDF:0.77MB)。 |
次はサウンドカードである。これも定番中の定番、Sound Blaster 16 ISA版を発掘してきた。製造は94年35週と、これまた今回に企画にピッタリの日付けだ。このボードは、もうむちゃくちゃ有名なので、解説の必要すら無い。サウンドボードの原点、ある意味原器のような存在であった。 ※高解像度版でご覧になりたい方はこちらから。 ・JPEG画像版はこちら(JEPG:5.41MB)。 ・PDF版はこちら(PDF:20.0MB)。 |
サウンドカードは、これまた定番中の定番、Sound Blaster 16 ISA版をチョイス。倉庫の中に4〜5枚あったので、どれにしょうか迷ったが、一番ポピュラーな「CT-2230」を選んだ。コイツにはCREATIVE/Panasonic用のIDE用CD-ROMドライブ接続I/Fが搭載されている。当時はATAPI規格が無かったこともあり、CD-ROM接続はSCSIが一般的であった。因みにCREATIVE純正IDEドライブもどこかに眠っているハズなのだが、今回は発見することができず。。。 せっかくPCIスロットも付いているので、LANカード(NIC)はPCIを使用することにした。しかし、94年〜95年製造のPCIカードはあいにくすぐには見あたらなかったため、比較的最近(といっても十分古い)の2001年42週製造のコレガ社製「Ether PCI-TL」を用いた。PCI Ver1.0なので、まだ100Base/TxのNICは使用できない。よって速度は10Mbps止まりである。見つかれば3comの3c905あたりが、程良い古さで適切なんだけどねけ。。 サウンドカードがあるのだから、スピーカーも必要になってくる。ここで発掘してきたのが、若干変態的な5インチベイ格納用ステレオ・スピーカー。Micro Speakerとしか記載されていないので、どこ製造なのか素性が全くわからない。この製品、内蔵電源コネクタから電源を供給し、サウンドカードのスピーカー出力端子にケーブルを直接突っ込むようになっている。アヤシイ製品である割には、スピーカーの向きが微妙に回転して変えらなど、芸が細かいところも見受けられる。 最後に電源だ。これはもう、動けば何でも良いので、AT筐体に付いていたものを、筐体廃棄の際剥ぎ取ったものを使用した。JABERTという台湾のメーカー製。 さて、これにて必要となる部品が(HDDを除いて)用意できた、次回はいよいよバラックでの組立作業とBIOS起動までの動作確認を行うことにしよう!しかし、2009年の世の中で、一体何やってんだか、オレ・・・
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LANカード(NIC)はCorega社製Etuer PCI-TLを選択。製造は結構新しくて、2001年42週である。チップには蟹さんマークでお馴染みのリアルテック社製「RTL8029」を使用している。10BaseTのカードで低速であるものの、PCI Ver 1.0で動作するのでオツケイとする。これでVL、ISA、PCI全てのスロットにカードがささることになった。 ※高解像度版でご覧になりたい方はこちらから。 ・JPEG画像版はこちら(JEPG:5.21MB)。 ・PDF版はこちら(PDF:20.1MB)。 |
謎のスピーカーユニット。5インチベイにピッタリ収まる幅で、電源は内蔵電源コネクタより供給する。中にステレオアンプが入っており、ボリウム調整ができる。音声の入力は、黒いケーブルを一旦筐体の外に出し、サウンドカードのスピーカー出力端子に挿すという方法を採る。スピーカーの正面の向きを微妙に左右に振ることができ、妙なところで芸の細かさを見せる逸品。 ※高解像度版でご覧になりたい方はこちらから。 ・JPEG画像版はこちら(JEPG:5.62MB)。 ・PDF版はこちら(PDF:0.69MB)。 |
謎のAT電源。ATX電源ではございませぬ。しかし、何でもかんでも謎だな・・・これは拡張性が無く汚い筐体を分解した際、取っておいたもの。まだまだ使用可能の状態。台湾製でメーカー名は聞いたことが無い。 ※高解像度版でご覧になりたい方はこちらから。 ・JPEG画像版はこちら(JEPG:5.51MB)。 ・PDF版はこちら(PDF:0.74MB)。 |
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