電磁式ポンプのバイパス手術を施したチンクェチェントの燃料ホース 今まで使用してきた電磁式ポンプをバイパスさせるための手術を実施。電磁式ポンプ内のガソリンは、空打ちさせて排出させてある。電磁式ポンプ用の電源は取り外し、吸入・排出口はガソリン用ホースでループ状に接続。赤い枠の部分が、電磁式ポンプをバイパスした燃料ホース部分。 |
■チンクェチェントの燃料供給系を変更する (2005/12/17) 筆者のチンクェチェントは、約3年前から、ミツバ製電磁式ポンプに換装し使用してきた。これまで特に問題はなかったのだが、なぜか最近になり、走行中に突然ポンプが停止してしまうという現象が発生。しかも、停止後、暫くすると、まるで何事も無かったように復活してしまうという、何とも奇妙な状況に陥っていた。どうやら電磁式ポンプの経年劣化が原因のようである。今のところ何とも無いのだが、また同じ現象が発生するのではないかと、若干不安が残る。元々、オリジナルのチンクェチェントには機械式の燃料ポンプが標準搭載されている。そこで、以前のようにオリジナルに戻すべく、機械式ポンプへの変更作業を行うことにした。
幸いなことに、前回の整備時に、筆者のクルマの主治医である「オンタリオ」さんにて、万一電磁式ポンプが故障した場合に備え、簡単に機械式ポンプに戻せるよう、事前に準備して頂いてあった。さらに、念のため機械式ポンプもFIAT純正の新品に交換済みである。後はただ、燃料ホースの引き回しを変えるだけで良い。とはいっても、自動車整備は素人の筆者は不安である。そこで、流しの整備士として本HPにも何回も登場しているRandy氏に、作業に付き合ってもらうことにした。 作業自体は簡単である。ボンネット内部に搭載された電磁式ポンプへの配管を取り外し、エンジンルームの機械式ポンプへ接続するだけのものだ。ホースを外す際に漏れてくるガソリンにさえ注意すれば良い。特に問題無く、作業は順調に終了した。電磁式ポンプ内部には、かなりの量のガソリンが溜まっていたので、ホースを取り外した後、ポンプを空打ちして、溜まっていたガソリンをウェスに全部吐き出させた後、吸入・排出口をガソリンホースでループ状に接続した。
機械式ポンプであれば、動力はクランクシャフトから供給されるので、ポンプそのものの物理的破壊が無い限り、エンジンが動いていれば必ず燃料が供給される。
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今まで使用してきた電磁式ポンプ 電磁式ポンプは、フロントボンネットの中に搭載してある。画面上の黒いホースがIN側、下の緑色半透明のホースがOUT側。ポンプ上部に角のように出ているコードが、電源用。 |
交換作業前のエンジンルーム内部の燃料ホース 機械式ポンプは使用しておらず、燃料ホースはそのままフュエル・ストレーナーに直結されている。万一の場合に備え、機械式ポンプも取り外さず搭載しておいた。なお、機械式ポンプはFIAT純正の新品である。 |
交換作業後のエンジンルーム内部の燃料ホース フロント・ボンネット内部の電磁式ポンプをバイパスさせたので、機械式燃料ポンプに接続している。 |
機械式燃料ポンプの外観 #1 これは、以前使用していた旧型のもの。今回、念のため新型に交換したため、取り外した。ポンプ左側の部分をクランクケースに接続する。クランクケース内部には、ポンプ駆動用の長いロッドが入っており、これがポンプのレバーを押すことで、ポンプ内部にあるダイアフラムが燃料を押し出す仕組み。 |
機械式燃料ポンプの外観 #2 旧型の燃料ポンプは、ボルトで上下部分が固定されている。これは、定期的に分解掃除を行う必要があったため。現状のものはメンテナンスフリーになっているため、このような構造では無い。因みに、このポンプはイタリア製であるが、FIAT純正では無かった。 |
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