■ココはスゴイ! 東京天文台 (2005/05/04)

 ようやく東京天文台の一般公開に行ってきた。これはオススメだ!といっても、ある程度の天文ファンにとってだがね。何しろ、入場料無料である。しかも、詳細なパンフだとか資料だとかを、ガンガンもらえるのだ。また展示されている機器も、国の登録有形文化財に指定されている、貴重なものばかり・・・・

 東京天文台三鷹キャンパスは基本的に常時公開している。例外として年末年始はお休みとのこと。公開時間は10:00〜17:00。大学のキャンパスを思わせる正面入り口受付で入場時に記名するだけで、誰でも無料で構内を見学できるのだ。見学コースは、展示館と台赤道儀室、第一赤道儀室、アインシュタイン塔から構成される。さらに平日ならば食堂と購買部も利用可能ということで、なかなか至れり尽くせりだ。

 構内は緑が多く、散策するだけでも森林浴の効果がありそう。歴史的文化財を見学しつつ自然に親しむとは、これまたオシャレな過ごし方と言えよう。筆者イチオシのスポット。オススメである。

東京天文台正面入り口
大邸宅の門扉のような、重厚な正面入り口。


大赤道儀室外観
65cmの屈折式望遠鏡を納める大赤道儀室の外観。左側の階段を上って中を見学する。

大赤道儀室内部の屈折望遠鏡
Kodak DC-4800に16.7mmのワイド・コンバージョンレンズを装着して撮影。内部はかなり暗いので、ロングシャッターとなった。カールツァイス社製の65cm屈折望遠鏡の勇姿である。でかい!とにかくでかい!!屈折式望遠鏡としては、何でも国内最大だそうだ。2002年に国の登録有形文化財に指定されたとのこと。天井の半球ドームの作りがスゴイんだよね。船底を作る技術を持った造船技師の力を借りて製作されたそうで、造船国日本らしいエピソードと言えよう。1926年の建設とのこと。古い!

アインシュタイン塔外観
構内の外れ、深い林の中に佇むアインシュタイン塔。1930年の建築。鉄筋コンクリート造りのスクラッチスタイル装飾という建築様式で建てられている。アインシュタイン塔は太陽分光写真儀室と呼ばれ、太陽観測に使用されていたものだ。上部にシーロスタット装置が組み込まれ、太陽からの光を反射して垂直に取り込み、塔内望遠鏡で収束する。その後、地下一階にある反射鏡を介して、分光装置に導かれるというもの。中は見学できないが、重厚な外観はなかなかのものだ。

第一赤道儀室外観
1921年に建設されたもの。内部には20cmの屈折式望遠鏡を備え、太陽黒点のスケッチ観測に使用されたものだそうだ。この東京天文台の中で、最も古い建造物になっている。コダックDC-4800に、16.7mmのワイドコンバージョンレンズを付けて撮影したもの。

第一赤道儀室の内部
狭くて暗い第一赤道儀室の内部を、DC-4800+16.7mmワイドコンバージョンレンズという、最強の組み合わせで無理くり撮影した、第一赤道儀室の内部。カールツァイス社製20cmの屈折式望遠鏡が鎮座している。この望遠鏡の架台は、重錘式時計駆動(ガバナー式)赤道儀という、珍しいタイプのものだそうだ。大赤道儀室同様、造船技術を用いた半球ドームの造作が素晴らしい!

社会教育用公開望遠鏡とチンクェチェント
構内の端にある、公開用の望遠鏡を納めたドームを背景にして、チンクェチェントを撮影。このドームの中には、50cmの望遠鏡が設置され、一般の人へ公開しているとのことである。東京天文台は、車での訪問は禁止されているのだが、今回は特別に許可を受けて入場しているので、念のため。


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