「素数」とは、「1より大きな正整数ｎが、1とｎ自身以外に約数をもたないとき、ｎは素数である」と定義される。・・・とまあ、なにやら難しいけど、世の多くの数学者が、この素数という不思議な数に惹かれて、様々な研究を行ってきたのは事実。ここに登場する数学者（猫）も、どうやらその一人（一匹）のようだ・・・

　難しい顔をして数字を並べ始め、「全部素数でつ！」と、いきなり「2ちゃん用語」で宣言されてもなぁ、、、と思ってしまう。しかも彼はゼッタイの自信を持っていて、「まちがいございません！」とコワい顔して迫ってくる。こりゃ、異様を通りこして不条理の世界である！

　モデルになった猫は、筆者の叔母が飼っている「トム」という雑種猫（♂）。ある日、近所の寿司屋の駐車場で目があってしまったのをきっかけに飼い始めたのだそうだが、見事にハマってしまったようで、最近では「トム、トム」と溺愛しているそうである。まさか素数計算をリアルタイムに、しかも4桁の数値で行うことは無いとは思うが、叔母さん曰く大変に賢い猫だということで、本題材のモデルになってもらったというワケ。いや、わからんぞ！結構ヒマな時は計算しているかもしれん・・・

　因みに筆者は「素数」と言うと、映画「ＣＵＢＥ（キューブ）」を思い出す。結構話題になったカルトホラー映画で、目覚めてみると立方体の部屋の中にいて、6面のそれぞれにドアが付いており、隣りの立方体に移動できるという設定なのだが、罠がある部屋に入ると、ひとたまりもなく殺されてしまうという、シュールで怖いストーリーである。部屋が安全かどうかは、入り口のプレートに記載された数字が素数かどうかで判断できる、というヒントが見つかり、それを元に出口を探すというオハナシだった。