■ GC電話料金箱 ■


GC電話料金箱本体と梱包箱 #1

GC電話料金箱本体と梱包箱 #2

                                    
 昔、民宿や寮の共同電話機の横には、電話料金徴収用の箱が置かれていたもの
だ。いやいや、今でも筆者が利用している伊豆の寮には、ここに掲載したものと
同じような形をした電話料金箱が、現役で使用されている。まあそれは特異な例
で、携帯電話とカード式公衆電話が普及した現在、このような機器はすっかり姿
を消してしまった。                           

 このGC電話料金箱の「GC」が何を意味しているのかは不明であるが、元箱
付きのデッドストックで保存されていた珍しいものである。商品の型番は、GC
−105。筐体はスチール製でなんとも寝ぼけた水色に塗られており、郷愁を誘
う。単純な製品なのだが、意外に良く出来ている。蓄積した硬貨は、本体下の取
り出し口から回収するのだが、ちゃんと鍵がかかるようになっている。その鍵も
薄っぺらく安っぽいものでは無く、真鍮製の立派なものだ。         
本体底面にある硬貨取り出し口

取り出し口を開けたところ

付属品の鍵とプレートシール

                                    
 この商品は、貯金箱としても利用できるように、「CG貯金箱」のプレートシ
ールが付属する。まあしかし、プレートシールを張り替えるだけで、製品そのも
のは何ら変わらないのだから、わざわざ張り替える必要も無いと思うのだが。そ
れに、自分で鍵を持ってたら、よほど意志の強い人でない限り、資金不足時に開
けて使っちゃいそうだ。などと、細かいツッコミを入れてみたくなる付属品だ。

 梱包用の箱の表面には、下記のような特徴が記されていた。        
 《特徴》                               
 ◆丈夫でスマートなスチール製。                    
 ◆美しい高級焼付塗装。                        
 ◆GC電話料金箱のプレートを同封してあるGC貯金箱のプレートに変えて、
  貯金箱として御利用願います。                    
 ◆プレートは裏面を取るだけで、よく密着します。            

 なかなか古風な言い回しだが、「貯金箱として御利用願います。」というのは
ちょっと変な表現だな。当時の価格は、おそらく700円。スチール製で手の込
んだ作りになっているので、結構高かったものと思われる。箱の配色がレトロで
雰囲気が出ている。おそらく昭和40年代初期の製品と思われるが、正確な製造
年は不明。                               
GC電話料金箱の外箱表面

GC電話料金箱の外箱側面



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