■ テレホンベリナー ■


テレホンベリナー内容物とその外箱

テレホンベリナーを組み立てたところ

                                    
 懐古的な商品、テレホンベリナーである。機能的には単なる3分間砂時計で、
電話での通話時間を計るためのものだ。いつ頃の製品かは定かでは無いが、おそ
らく昭和30年代のものだと思われる。本体は分解されているが、組み立ては至
って簡単至極。砂時計の付いたアームを、ベースに挿し込んで固定するだけであ
る。                                  

 商品の箱の裏側には取り付け方法が記載されており、「美容体操、歯磨き、お
料理等にもご利用下さい。」とある。発売当時の価格は、箱に記載されていた鉛
筆書きの値段によると250円のようだ。                 
電話機の横に設置したところ

                                    
 実際に説明書き通りに電話機の横に設置してみたのが、上の写真である。モノ
がモノだけに、モデルとなった電話機も電電公社の旧型機(601型)に登場願
った。この電話機、1980年製造の東芝製で、プッシュホン電話機の初期型で
ある。筆者は日常使用する電話機として、この601型を今でも使っているのだ
が、そんなことはどうでも良い。写真のように、テレホンベリナーは電話機の足
の下に挟みこんで使用する。それにしても、3分ごとに砂時計をひっくり返しな
がら通話すると言うのも、なんとものどかなものである。          

 箱の中には注意事項を記載した紙片が入っていた。その内容は下記の通り。 

 砂時計は、日時計、水時計の時代より今日まで、依然として手加工製法がなさ
 れています。又機械時計とちがい、タイム許容量として±10秒から±20秒
 位までが認められております。当製品は綿密な品質検査により、タイム許容量
 の少ないものを使用いたしております。                 

 また外箱裏側には「砂時計は±15秒までの誤差は認められております。」と
の但し書きもある。以上のように、制度についてはかなり神経質となっており、
クレームが来ないよう予防策を講じている。さて、このテレホンべりナーである
が、メーカー名がどこにも記されていない。いったいどこが製造していたのかは
全くもって謎のままである。                       
テレホンベリナー外箱表面

テレホンベリナー外箱裏面

同梱されていた注意事項を書いた紙片



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