実際に説明書き通りに電話機の横に設置してみたのが、上の写真である。モノ
がモノだけに、モデルとなった電話機も電電公社の旧型機(601型)に登場願
った。この電話機、1980年製造の東芝製で、プッシュホン電話機の初期型で
ある。筆者は日常使用する電話機として、この601型を今でも使っているのだ
が、そんなことはどうでも良い。写真のように、テレホンベリナーは電話機の足
の下に挟みこんで使用する。それにしても、3分ごとに砂時計をひっくり返しな
がら通話すると言うのも、なんとものどかなものである。
箱の中には注意事項を記載した紙片が入っていた。その内容は下記の通り。
砂時計は、日時計、水時計の時代より今日まで、依然として手加工製法がなさ
れています。又機械時計とちがい、タイム許容量として±10秒から±20秒
位までが認められております。当製品は綿密な品質検査により、タイム許容量
の少ないものを使用いたしております。
また外箱裏側には「砂時計は±15秒までの誤差は認められております。」と
の但し書きもある。以上のように、制度についてはかなり神経質となっており、
クレームが来ないよう予防策を講じている。さて、このテレホンべりナーである
が、メーカー名がどこにも記されていない。いったいどこが製造していたのかは
全くもって謎のままである。