■ 試験用送受器 ■


試験用送受器の外観 #1

                                    
旧電電公社の局で使用されていたと思われる、試験用の送受器である。今から約
7年ほど前に、秋葉原は万世橋の近くにある「日米無線」で、8000円程度で
購入したものだ。電話局にある交換機のテストを行うための端末だと思われるが
形が非常にユニークで気に入っている。たしか店頭には「バッテンスキー」とい
う名称でディスプレイされていたように思う。なんで「バッテンスキー」という
名称で呼ばれているのかは不明。本体は1975年三陽工業社製で、銘版には「
昭和50年12月」の日付けが入っている。正式名称は「41号C試験用送受器
」と言うらしい。電話局の設備品だたようで、昭和61年、62年、63年と、
3枚の照合用シールが添付されていた。また「公 承継備品」といったシールも 
添付されている。                            

試験用送受器の外観 #2

                                    
本体の形状は極めてユニークで、電話機の受話器部分の裏側にダイアルが付いた
ような格好をしている。ダイアルは10PPSの非常に初期の製品だ。柄の部分
には「C」「R」と書かれた二つのスイッチが付いている。おそらく、オン・オ
フフックスイッチであると思われるが、詳細は不明。本体からは布で包まれた黒
・白・赤の3本のコードが出ている。業務用製品らしく、ゴツくて丈夫な設計で
ある。                                 

試験用送受器の銘版

                                    
本体の塗装は寝ぼけた水色で、いかにも旧電電公社といった雰囲気だ。一件鉄ア
レイのようにも見える、非常に特異な形をした電話機と言えるであろう。なお、
以後秋葉原でこのような形の電話機を見かけたことは無い。         
この製品は、かつて電波実験社のパソコン雑誌、PC WAVE 誌上で紹介したことが
ある。当時筆者は同誌上で「波多利朗の Funky Goods」なるふざけた連載記事を
執筆しており、その場の勢いでこの製品を取り上げたのであるが、今考えてみる
とすげえプッツンした記事を書いていたものだなあぁと感心してしまう。   
なお、筆者はこの製品をとても気に入っているので、今も自宅スタジオにディス
プレイして楽しんでいる。                        



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