購入してきた HP 200LX。紀伊国屋書店のバッグというのがミソ。

■HP200LXの最終ロットを購入する! (1999/12/10)

●1999年12月10日(金曜日)
 完全保存版デッドストックバックアップ用のHP200LXを購入する。先日、ちょっとした不注意により、現在使用している200LXの内蔵メモリ・データを破壊してしまった。バックアップは取っておいたものの時期が古く、DOSPPPを使用したパケットドライバ類は、スクリプトから再度設定しなくてはならなくなった。この作業が完了し、めでたくインターネット接続できるようになったのが、今週始めである。この時、ふと考えた。今回はまだソフトが破壊されただけなので復旧は容易であったが、これがハードウエアの破壊となるとそうはいかない。ましてや、筆者の200LXはクロックアップだのメモリ増設などと、メーカー保証外の改造を施している。こいつが壊れて使い物にならなくなったら、大変である。今回、たかだか1週間程度、200LXが使えなくなったが、この時、いかに200LXに依存した生活をしてきたかが、図らずも実感できてしまったのだ。

 携帯端末はいろいろ使ってきたが、実務用途として200LXを凌ぐものは、まだ出ていない。そりゃ、WorkPadやZAURUS、Windows CEマシン等、昨今のモバイルブームで便利なマシンがたくさん市場に出回っているが、どれも現行国産車のようで、出来は良いけど面白味に欠ける。一方、生粋の謎ぱ〜機なら、面白いのは確かだが、旧車の世界と同様、信頼性という点では実務に不向きと言わざるを得ない。HP 200LXは、機動性、信頼性を内蔵しつつ、自らドライバ等を組み込んで遊ぶことも可能な、稀有なマシンとも言えるであろう。そして何よりも、IBM PC/XT互換のDOSベースマシンであるということで、ハードウエア、ソフトウエアの見通しが良いのが魅力である。

 というわけで、遅れ馳せながらバックアップ機購入に踏み切った。既にHP 200LXは製造を終了し、店頭在庫が無くなればそれまでという状況にある。秋葉原でも姿を消しつつあり、購入できるかどうか不安ではあった。しかしHPユーザーの聖地ともいえる新宿紀伊国屋アドホック店には、先週末の調査で「年内ならばまだ在庫がある可能性が高い」との見解をいただいている。売り切れていないか若干の不安を抱きつつ、帰社途中に新宿で途中下車する。

 紀伊国屋アドホック店といえば、LXユーザーで知らないとモグリとまで言われたショップである。HP 95LX、100LX、200LXと歴代のマシンを取り扱ってきており、各マシンの日本語化作業にも積極的に取り組んだショップであった。日本におけるLXマシン啓蒙活動の拠点とでも言うことができるだろう。筆者がかつて100LXを購入したショップも、ここであった。今日はサラリーマンにとっては特別な日でもあり、資金的な余裕も若干持てたため、万札を握り締めてショップを訪問した。

 紀伊国屋アドホック店のモバイルコーナーには、かつて発売していたHP 95LXや100LXも、非売品として置かれており、懐かしい。当然日本語化キットやバイブル本も在庫している。


HP 200LXのパッケージ外観

 パッケージ内容は、さすがHPだけあって充実している。日本語のマニュアルもちゃんと付属しているから立派なもんだ。特徴としては、「2000年問題に関するHPの保証について」というペーパーが一枚はいっていたことであろう。HP製品では、2000年問題の対策は確認済みであるという内容であった。

 購入した本体であるが、さすがに新品だけあって液晶ヒンジ部分も堅く、しっかりとしている。現在使っている 200LXも、購入当時はこうだったハズだ。因みに、シリアル番号は下記のようになっていた。

 ・今回購入した 4MB 版:SG90702844
 ・現在使用中の 2MB 版:SG44904340

 4MB版は、液晶画面右上に金色の文字で「Palmtop PC-4MB RAM」と記載されている。それ以外は、外観上2MB版と違いは無い。電池を入れて基本的な動作を確認した後で、デッドストックのためパッケージに戻す。これで当分は安心してHP 200LXを使うことができそうだ。


HP 200LXのパッケージ一覧

HP 200LX 4MB版(左)と2MB版(右)

HP 200LX 4MB版の表示



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