超小型液晶TVモニタ(前面)

■秋葉原ジャンク屋巡り (1999/08/27)

●1999年08月27日(金曜日)
 今日も暑い。午前中は久しぶりに500を水洗いする。屋根付きの駐車場に入れていることもあり、汚れはあまり付着していないのであるが、それでも時々は水洗いしてやらないとこびりついてしまう。ワックスもついでにかけてしまおうかと思ったが、あまりにも暑いので今日は止めておくことにした。

 午後は久しぶりに秋葉原へ行き、ジャンク屋巡りをする。ここ数年、車ばかりに構ってきたせいで、秋葉原のジャンク屋巡りをするのは実に久しぶりだ。丁度2台目のUNIXマシンのモデファイを行おうと思っていたところで、バルクのAHA-2940を購入する必要もあった。秋葉原に到着し、先ず最初に鈴商パーツ部に入ると、案の定Randy氏が物故CPUを漁っていた!なんてこった!!

 クロスオーバー(昔しの丹青)で超小型液晶モニタを購入する。これは、CRTの形をした小型のフロッピーケースの中に、パチンコで使用されるカラー液晶とコントロール回路を組み込んだオリジナル商品で、可愛いTVモニタとして利用できる。値段は9,260円。コンポジット入力方式とアナログRGB入力方式の2種類がある。電源はACアダプタ方式で、10V、500mA のものを使用する。 写真では大きいように見えるが、実物は一辺が12cm程度の立方体である。


超小型液晶TVモニタ(背面)

 若松通商では、「カセットプレイヤーキット、K-501」なるものを、1,500円で購入した。これは、株式会社エヌ・ケイ・ヂィ研究所というところが製作している中学校の技術家庭用教材で、いってみればウォークマンのキットである。プレーヤー本体は、まるで一昔前のウォークマンそのもので、かなりでかい。付属してくるヘッドフォンも、ウォークマン初期の頃に流行った形である。キットが作られた時期は不明だが、かなり古い製品であることには間違いない。しかし、若松通商も変なものを在庫している。若松通商では、このキットと一緒に物故CPUであるサイリックスの387コ・プロセッサも購入した。


カセットプレイヤーキット、K-501の外箱

カセットプレイヤーキット、K-501の内部構成

 Randy氏は、秋葉原の外れ、芳林公園の近くにあるかなりディープなジャンク屋で、謎のパームトップパソコン、LexicompのLC-8620ジャンク品を発見した。LC-8620は、HP社製1.3インチ40MB HDDであるキティーホークを内蔵した、パームトップ界の異端児であり、超レア物でもある。価格は29,800 円であったが、付属品がそろっているかどうかが不明であったので、とりあえず取り置きしてもらい、後で購入することとなった。

 ところでこのジャンク屋、名前は忘れてしまったが、かなりギークでカルトである。最近の秋葉原はジャンクパワーが減退し、当たり前のショップが増えているが、そんな中にあってここはかなりキレている。まず、ディスプレイの仕方が半端ぢゃない。在庫品を積み上げているのは、往年の計測器ランドを彷彿とさせる。置かれているジャンクも古いものが多い。

 まず、昔懐かしい8インチのFDメディアが目に付いたので購入する。日立製のFD1-128で、ナント!片面単密128KBという代物である。10枚1パックで990円。筆者は大学時代、研究室に置かれていたZ80パソコンでプログラムを組んでいたが、この時使用したメディアが、まさにこのタイプであった。隣りに3.5インチのFDを並べて置くと、その大きさが良くわかる。


8インチ片面単密128KBのFD

 このティープなジャンク屋で次に購入したものは、バザールでござーるグッズ(バザゴザグッズ)のマウス。もちろん非売品である。PC98-NX用のPS/2マウスで、筆者も未だかつてお目にかかったことが無い。価格はちょっと高くて2,900円。廃人は非売品という言葉に弱い。


バザールでござーるオリジナルマウス

 このジャンク屋にはまだ気になるモノがいくつかあった。ひとつは NEXTコンピュータ用のスピーカーシステム。3,000円弱と値段的にはお手頃なのだが、制御信号コネクタがあるので、そのままでは使えない可能性もあり、今回は見送った。またPC9801用の8インチFDドライブ、PC-9881nの新品が2台、無造作に積まれていた。非常に珍しいことに、新品、取説付きである。これも記念に入手したいアイテムだ。

 物故CPUでは、IBM社製のブルーライトニングやi386があったので、購入した。非常に珍しいUMC社製のU5S-Super33 CPUも在庫されていた。筆者は持ってたので購入しなかったが、このCPUは台湾製のintel 486SX互換製品で、チップ表面に「Not for U.S. sale or imports」と書かれているというトンデモない物だ。CPUを収納したショーケースの中には、もうかれこれ5年以上も放置されているという、捺印も消えかかったデバイスが置かれていた。そのうちの一つは、どうやらセラミックパッケージの8086、8087のようであるが、値付けされていなかったため購入できなかった。今後発掘する必要がありそうだ。

 今回の秋葉原ジャンク屋巡りでは、Randy氏が日立のベーシックマスター・レベルTを1,000円で購入するという快挙を成し遂げた。購入したショップの名称は忘れてしまったが、本体とカセットテープレコーダー、それに15インチの専用CRTまでセットになって1,000円という恐ろしい値付けに、物故パソコンコレクターのRandy氏も、思わずクラクラと来てしまったようである。買ったは良いが、持って帰るのが大変であった。

 筆者は今回の秋葉原訪問で、アダプテックのSCSIカード、AHA-2940のバルクを購入したかったのであるが、残念ながらフリップ・フラップに置かれていたものは売り切れてしまい、所期の目的を達成せずに帰宅した。そのかわり、余計なものばかり買い込んでしまい、アタマが痛い・・・

【2014年の追記】
1999年08月の秋葉原は、まだ電気街の様相を呈してはいたが、そろそろ変化が起きてきた頃だった。最初にアニメとフィギア、次は冥途カフェ、その後は今の通りである。どうしてこんなになっちゃったのかねぇ?
当時はきちんとしたジャンク屋が多数あった。今みたいにぬるま湯みたいな店では無く、正真正銘のジャンク屋だ。怪しいもののオンパレードであった。秋葉原におけるジャンク屋の絶頂期は、1994年〜1996年だと思う。Windows95が発売された頃の秋葉原が、何事においても一番パワーに溢れていた。
クロスオーバーで発売されていた超小型液晶TVモニタは、当時非常に人気の高かったパチンコ用小型液晶モジュールを使用した製品だった。この液晶モジュールは安価で提供されており、D.Y.I.派の方々には特に需用が有ったものだ。




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