波多 利朗の Funky Goods連載再開の第5回目。謎パーの原器とも言える往年の名機Atari Portfolioだが、メインメモリ(RAM)を512KBに拡張した改造基板がサードパーティーから販売されていたことはあまり知られていない。本稿では、この基板を用いてPortfolioを改造する方法について紹介した。
オリジナルのPortfolioのメインメモリは128KBだが、これをシステムメモリとRAMディスクで使用するため格納できるプログラムファイルのサイズに厳しい制約がある。この問題に対処するために開発されたのがメモリ拡張版の改造基板だ。これをオリジナルのメイン基板と交換するにはマシンを分解する必要があるが、手順はさほど難しくはない。もっとも謎パーマニアにとってはという意味ではあるが。
メモリ拡張の効果は絶大で、512KBのメモリをシステムメモリとRAMディスクで256KBずつ利用することにより、Mdame Fatale氏作成の日本語エディタ「PED」本体と辞書、フォントファイルを格納することが可能だ。なお、本稿では、PEDのインストール方法についても詳しく説明している。
(補記)
プラハのショップにオーダーした改造基板は、静電防止袋にも入れられず無造作に梱包された状態で届いた。怪しげなショップだったので果たして正常に動作するのか不安だったが、基板上のいささか荒っぽい半田付けや空中配線にも関わらず動作は極めて安定しておりPEDの使い勝手が劇的に向上した。このショップでは、他にも様々なPortofolio用の周辺機器を販売しており、いずれも純正品とは異なるマニアックなものだった。