1995年12月号:波多 利朗のFunky Goods
大英帝国製PDA Psion Series 3/3a用のパワーアップ!



 波多 利朗の Funky Goods連載の第23回目。「大英帝国製PDA Psion Series 3/3a用のパワーアップ!」と称して、純正FAXモデム「Psion3 FAX」について紹介した。この製品は、純正品ということもあり、Psion本体と色や材質が揃った洗練された外観となっている。2400bpsのモデム機能を内蔵しており、パソコン通信に用いることが可能だが、通信ソフトウェアが日本語に対応していないため、NIFTY-Serveなどにアクセスする際には、英語モードで接続する必要があった。

 FAXモデムとしては、9600bpsでの送信が可能で、専用のソフトウェアの完成度も高い。残念ながらこちらも日本語には対応していないものの、簡易日本語エディタJEditの日本語テキスト表示画面をキャプチャーし、そのイメージファイルをFAX原稿に貼り込むことにより擬似的に日本語FAXの送信が可能である。本稿では、その具体的な手順について説明した。

 記事の後半では、IBM/AT互換機の英語DOS上で動作するPsion Emulatorについて紹介した。Series 3aエミュレータとSeries 3エミュレータの二種類があるが、どちらも互換機上でPsion本体と同じ疑似マルチタスクのGUI環境を実現し、内蔵アプリケーションだけではなく各種シェアウェアなどをインストールして利用することが可能である。

 Series 3エミュレータには、CGAドライバが付属しており、謎パーのCGA画面でも利用できる。本稿ではHP 100LXにインストールして動作を検証したが、マシンパワーの制約から若干動作が遅くなるものの、簡易日本語エディタを含め各種のアプリケーションを動作させることができた。こうしたマシンでも正常に機能するエミュレータの完成度は極めて高いと言えるだろう。筆者は、あの気難しいPoqet PCにこのエミュレータをインストールしたことがあるが、特段の問題もなく利用することができた。




(補記)
 本稿の末尾では、1994年4月から続いた連載を休止する旨を告知している。編集部からの「6回程度の連載物」との依頼を受けて連載を開始したのだが、今回の記事で本誌号数でカウントすると21回目、記事数では23回目となった。ネタはまだまだあるものの、サラリーマンとしての本業が忙しく記事を書く時間が取れなくなってしまったのが休載の理由だった。