1994年10月号:Funky Goods in 秋葉原
キーボードにこだわる<その2>



 Funky Goods in 秋葉原 連載の第7回目。2回に渡るキーボード特集の、第2回目である。前回では、IBM製のキーボードについて紹介したが、この回では、変わった形のキーボードを中心に紹介している。登場したキーボードは下記の通りである。

 今回紹介したキーボードの中で、DATALUX社製Space-Saverキーボードは、小型であるということとキークリック感が良いため、この記事作成以来、現在までずっと使用している。エルゴノミックキーボードは、個人的な興味からずいぶん多くの種類を集めてみたが、やはり実用に使用するには、普通の小型キーボードが一番使いやすいと、個人的には思っている。紹介したキーボードのうち、DATALUX社製キーボード、MARQUARDT社製Mini Ergoキーボード、オムニキーボードの3つは、その後秋葉原のコムサテライト1号店で販売された。このショップでは、キーボードにかなり力を入れており、アラビア語やロシア語、中国語キーボードといったユニークな製品も取り扱っている。Kinesis社製ERGONOMIC KEYBOARDは、同じく秋葉原のショップ、ぷらっとホームが正規代理店となって販売している。




 本誌の特集記事は、「PCI製品購入ガイド」であり、当時危ぶまれていた互換性の問題に焦点をあて、各種PCI製品の紹介を行っている。PCIについては、本誌6月号でも「走りはじめた PCI バス」として特集が組まれた経緯があったが、当時は互換性問題から、購入は見合わせた方が良いという結論が出ていた。今回の製品カタログでは、主にビデオカードが掲載されており、SCSIカード等のその他の製品はまだ少ない。掲載されているビデオカードは、PowerWindow 864PCI、Stealth 64、Viper PCI、#9 GXE64 等であった。

 業界関連のニュースとしては、IBMが出荷台数で4位に転落している。それに代わり、Packard Bellが出荷台数で3位に入り込んでいる。また、次期Windows であるChicagoの出荷時期について、情報が錯綜していたのも、この頃であった。マザーボードメーカーである Micronics社が、Orchid社を買収した。また、NECが国内サーバ市場で、IBM 互換アーキテクチャを採用したマシンを発売している。

 新製品としては、Mach 64搭載のビデオカード、ATI Graphics Pro PCIが紹介されている。ちなみに価格は79,800円(!)であった。YHPからHP200LXが発売になり、オカヤシステムウエアから「HP200LX日本語化キット」の発売がアナウンスされた。

(補記)
 今となっては開催する意味すら薄れてきたComdexであるが、この当時は最新情報源として大変人気のあるショーであった。特にComdex Fallではパックツアーも開催されており、パソコン雑誌にも広告が掲載されている。野村ツーリストビューローが主催する6泊8日のツアーは318,000円。コムデックス3日間の見学の後、サンフランシスコのパソコンショップ巡り付きという、当時としてはお決まりのコース。宿泊はラスベガスはMGA GRANDを予定していた。筆者も出張で1994年のコムデックスを見学してきたが、この時が最高潮だったような気もする。