1994年01月号:IBM PC/AT用珍奇グッズ



 波多利朗のFunky Goods連載に先立ち、それまで筆者宅に蓄えていたIBM PC/AT互換機用の様々なグッズ類を紹介した記事を制作した。互換機市場が 完全に熟成し、およそ香港・台湾・中国で販売されているものであれば、何でも入手できる今となっては、ここに掲載したような珍奇商品を海外通販で購入するといった手間をかけるまでもないかもしれない。

 掲載したグッズ類は、全てカリフォルニアに本拠地を置くPCショップ、JDRより入手した。ITバブル崩壊により、西海岸のPCストアも随分と様変わ りしたが、JDRは今でも変わらず存続している。当時はアメリカでも初代IBMPCやPC/ATといった旧型機を使い続けているユーザも多く、JDRではこうしたユーザのために旧型パソコンの保守用部品も多数在庫してあった。しかし、さすがに今日ではそういった商品はラインナップされていない。

 今回取り上げたグッズは、下記の通り。今から見ればどうってこと無い商品ばかりであるが、当時はこんな物でも珍しかったということである。

(1) GATEKEEPER(セキュリティーカード)
(2) PCODE+(PC診断カード)
(3) FANCARD-II(冷却用ファンカード)
(4) MCT-FDC-4HD(4モード4ドライブFDDカード)
(5) MH-HDTG (ハードディスクのテクニカルガイド)
(6) DRIVE-PRO(HDDメンテナンス用ソフトウエア)
(7) RSK9-2(キーボード/モニタスイッチボックス)
(8) PORTA POINT(感圧式マウス)
(9) PEN-MOUSE(ペン型マウス)
(10)MCT-CGP(パラレルポート付きCGAビデオアダプタ)
(11)MCT-FAFH(ST-506型HDDインターフェスカード)
(12)RAMPAT+(拡張RAMカード)
(13)CV-UNIV(パラレル/シリアル双方向変換器)
(14)VGA-DIMMER(スクリーンセーバー)
(15)BEZEL-HH(ドライブベイ増設用ベゼル)
(16)MCT-M386SX-33(80386SX搭載超小型マザーボード)
(17)CL-100(ミニクリーナー)




 本誌の特集は「Power PCがもたらす近未来」。IBMからは94年中に604をリリースするとの発表がなされた頃だった。その他、速報としてマイクロソフトのAt Workが取り上げられている。例のCEマシンの前身となったOSで 見事なくらいコケまくった製品だ。フラッシュ技術の進歩も驚異的に進んでいた時で、intelからは40MBという超巨大容量のPCMCIA Type-IIフラッシュ カードのアナウンスがあった。

 VESA Local Bus発売から1年が経過し、PCIバスが秋葉原でもお目見えし 始めた頃で、PCIバスマシンを自作する記事も掲載されている。プロセッサ の主役はもちろん、intel の80486DX2/66MHzだ。使用しているマザーボード はASUSTekのPCI/I-486SP3。Socket3搭載で単体価格が4~5万円程度といっ たもの。最新のモデムは144で、BOCAMODEMが紹介されている。

 CD-Rを焼くということも始まっており、リコーのRS-9200CDが紹介されて いる。因みに値段は49万円。専用のライティングソフトだけで29万円、 メディアは1枚3,300円と、いったいどこの世界の話なのかわからないよう な価格設定だ。Windows NT 日本語版が94年上四半期に発売延期となったこ とや、マイクロソフトがWindows95(Windows4.0)のβ版であるChicagoのテ ストを開始した記事も見受けられる。