2002年春号:HP95LX の周辺機器と HP1000CX



 前号では、紙面の都合で紹介できなかったHPLXシリーズ用の周辺機器等について取り上げた。記載した製品は、以下の通り。

  1. Sparcom社製シリアルインターフェースFDD Drive95
  2. HP製赤外線熱転写プリンタ HP82240B
  3. HP95LX専用ACアダプタ HP82241AJ
  4. 数式処理ソフト DERIVE

 Drive95を購入したのは、1993年の春のことだった。当時は、日本で扱っているショップは存在せず、携帯端末及び電卓廃人御用達の通販ショップであるアメリカのEduCALCにも在庫していなかったので、製造メーカーに直接FAXを送って発注した記憶がある。日本からの個人オーダーに対応してくれるか心配だったのだが、意外と早く国際宅急便で送られてきた。もっともニッカド充電池を内蔵した製品のため、かなりの重量があり、送料がばかにならなかったが。

 前フリは、前回に引き続いてラジオについて取り上げた。知人から譲ってもらった(というか押し付けられた)ビンテージ物のトランジスタラジオである。コモドール製というのが珍しく、レトロなデザインが魅力的だ。ラジオではなく「ラヂオ」と呼びたくなるような風情がある。






Drive95
黒い弁当箱のようなFDドライブのDrive95。ニッカド電池を内蔵しているので、ずっしりと重い。これを持ち歩くのは覚悟が必要だ。

HP95LXとの接続状況
専用のケーブルを用いてシリアル通信により接続する。

Drive95の背面コネクタ
9ピンオスのシリアルコネクタとACアダプタ接続用端子が配置されている。モバイル用の製品なので、電源が供給されなくても内部の充電池により駆動する。

HP82240B赤外線プリンタ#1
電池でもACアダプタでも駆動可能な赤外線プリンタ。記録には感熱紙を利用する。印字速度は遅いが、手軽に画面のハードコピーを出力できるメリットは大きい。

HP82240B赤外線プリンタ#2
HP95LXとプリンタの赤外線ポート同士を向き合うように設置して利用する。

HP82241AJ ACアダプタ
1992年にHP95LX専用品として発売されたACアダプタ。後継品のF1011Aと比較すると大変ゴツくて重い。

HP1000CX
外観は、HP100LXとほとんど変わらない。

HP1000CXのパッケージ構成
素っ気ないデザインのHP1000CXのパッケージ。逆にプロっぽいとも言える。同梱されるマニュアルも、これ以上はないと言えるくらい薄い。

HP1000CXとHP100LXの筐体上面
上がHP100LX、下がHP1000CX。見ての通りエンブレム以外の違いはない。

HP1000CXとHP100LXの筐体裏面
上がHP100LX、下がHP1000CX。裏面のデザインもほとんど同じである。

HP1000CXとHP100LXのキーボード
両者の相違は、キーボードにある。内蔵PIMが省略されているHP1000CX(左)は、キーアサインが異なる。

システムセットアップ画面
HP1000CXでは、DOS上からセットアップコマンドを実行することにより設定を行う。液晶画面の濃度調整やバッテリー残量確認など、HP100LXとほぼ同等の設定が可能だ。

HP1000CXの日本語表示
11ドットフォントによる日本語化。HPLX日本語化キットのフォントを利用している。

HP1000CX上でDERIVEを起動
数学マニアにはお馴染みの計算ソフト「DERIVE」。画面はPLOT3Dのメニュー。英語モードに変更してから起動する。

DERIVEのグラフ表示。
PLOT3Dのグラフ表示。CPUパワーが非力なので、この解像度での計算には、さすがに時間がかかる。とは言え、7.91MHzの80C186でここまでの表示ができるのはさすがだ。

6台のCOMMODORE製ラジオと1台のGeneral Electric製ラジオ
モデル名称は、上段左からTW-60、TW-66、TW-100、下段左から600、P1758、70T、120である。

COMMODORE MODEL#600
古色蒼然としたデザインが今見ても美しい傑作機。6石トランジスタラジオで中身は日本製。

MODEL#600の内部
懐かしいディスクリート部品で構成された内部。使用されているトランジスタは、TO-3と呼ばれる古風なメタルパッケージ製品だ。

COMMODORE MODEL TW-60
実にオシャレ!実にポップ!これが30年以上前の製品とはとても思えない。オースティン・パワーズファンのアナタにはぴったりのラジオ!

MODEL TW-60の背面
「(Made in) OKINAWA」の表示。沖縄製を強調したかったのだろうか。

携帯ゲーム端末P/ECE上で動作する日本語エディタ
「マシンあるところ日本語エディタあり」というわけで、どんな変態マシン上でも日本語エディタを開発してしまう廃人、柴隠上人 稀瑠冥閭守 (Kerberos)氏の最新作。次回の連載で詳細をご紹介したい。