2001年春号:中国製謎ぱ~機 PTV-30 と PTP-20



 前号で取り上げた謎ぱ~界の異端児、LC-8620の次は、比較的「マトモ」な製品とも言える香港製のパームトップ機、Group Sense Limited製のPTV-30とPTP-20を紹介した。「マトモ」とは言え、あくまで謎ぱ~機としてはという条件付きで、この二機種は、同じメーカーの製品とは思えないほど外観や性格が異なっている。

 PTV-30は、極めてオーソドックスで無骨な形状で、拡張性を重視したI/Oポートを備えるなど実用的な端末に仕上がっている。対してPTP-20の方は、HP200LXを意識した、華奢でお洒落なデザインで、サイズも一回り小さく電子手帳を思わせる薄さである。PTV-30は、携帯端末及び電卓廃人御用達の通販ショップとして有名だったアメリカのEduCALCで販売されたこともあって、日本でも入手が比較的容易だった。これに対してPTP-20は、日本では全くと言ってよいほど無名で、入手が困難なマシンだった。筆者は、1994年のCOMDEX Fallで初めてこのPTP-20を目にして、その香港製とは思えないデザインに一目惚れしてしまった。しかし遥々香港の電脳街まで出向いて探したのだが入手することができず、手に入れるまで一年近くを要した経験がある。

性格が全く異なる二つのマシンだが、DOSベース謎ぱ~機としての素性は比較的良いため、DOS/C化には、それほど苦労することはなかった。日本語FEPの組み込みも容易で、総じて扱いやすいマシンであった。

 今回の前フリは、ニキシー管電卓について取り上げた。この時期、筆者はロシアカメラ趣味に飽きて電卓収集にハマっていた。当初は、電池駆動のポータブル電卓を収集していたのだが、ある時からニキシー管表示のデスクトップ型電卓を集めるようになった。ネオン放電により「ボーッ」とオレンジ色に発光する、アナログ的な表示に得も言われぬ魅力を感じていたのである。






PTV-30とPTP-20
こうして並べると、デザインとサイズの違いが一目瞭然だ。左がPTV-30。

PTV-30のカタログ
1994年の11月に開催されたCOMDEX Fall会場でゲットしたPTV-30のカタログ。モノクロコピーしか置いていなかった。

EduCALCの1996年7月号
今はなき携帯端末廃人御用達ショップのEduCALCのカタログ。

PTP-20のカタログ
1994年の11月に開催されたCOMDEX Fall会場でゲットしたPTP-20のカタログ。これは結構レアものだと思う。

PTV-30
極めて謎ぱ~的外観のPTV-30。堅実な造りだが面白みに欠ける。

LCDパネル開閉ロック部
筆者としては、パネルロック部分の微妙な曲線に、妙に中国的なセンスを感じてしまう。

PTP-20
華奢でお洒落なパームトップといった感じのPTP-20。電子手帳のような雰囲気が強い。

PTV-30のI/Oポート
標準コネクタ採用で使い勝手が良いPTV-30のI/Oポート。

PTV-30のキーボード
モバイルギアには及ばないものの、14mm程度のキーピッチを確保したPTV-30のキーボード。

PTV-30の液晶画面
残念ながら液晶の品質は悪い。このように経年劣化で欠損ラインが増殖していくのでタチが悪い。

PTP-20のPCカードスロット
カードスロットは、HP200LXと同様に1基搭載されている。

PTP-20用I/Oアダプタ
標準で付属するI/O拡張アダプタ。本体左側の専用拡張バススロットにネジ留めで固定するが、幅が大きくなり取り回しが悪い。構造的にも持ち運ぶには無理がある。

PTP-20のキーボード
ボタンタイプのキーボードを採用しているが、サイズ的にはHP200LXのそれよりも大きく意外に押しやすい。

PTP-20の液晶画面
PTP-20の液晶画面の品質はPTV-30より遥かに高い。日本語フォントがくっきりと表示され、見ていて気持ちが良い。

ニキシー管#1
平べったいタイプのニキシー管。上面に数字が表示される。

ニキシー管#2
縦長タイプのニキシー管。側面に数字が表示される。こちらの方が一般的。

Casio製AS-A型電卓
1969年5月に発売されたASシリーズ最初の電卓。木目調の仕上げで、なかなか趣がある。

AS-A型の内部構造
ディスクリート部品の山で、さぞや製造コストが高かったろうと思われる。コードの束ね方等に職人の技術を感じ取ることができる。特にニキシー管周辺の配線は凄まじい。

Casio製AS-B型電卓
1970年11月に発売されたB型。横長の特徴的なスタイルは、別名電子ソロバン(Electric abacus)とも呼ばれた。

AS-B型の表示部
0から9まで表示させると、数字の表示位置が前後にばらついている。これはニキシー管の特徴の一つ。オレンジ色にボワッと光る字体も、なかなかレトロで暖かい。

答え一発カシオミニ
1972年に発売されたCasioの大衆電卓のベストセラー、カシオミニ。左に置いたのは、太陽の塔のミニチュア。