これはもう、改めて解説を加える必要も無い、LOMO社製小型カメラの傑 作、LOMO LC-Aである。 このカメラのプロトタイプは、1982年にリリースされている。資料によ れば、1983年よりLC-Aが、そして1987年からはLC-Aのデザインを変更した LC-Mが発売されている。ここに掲載したLC-Aは、1998年製造のモデルであ る。因みにLC-AとはLomo Compact Automatの略称。 LOMO LCシリーズの総生産台数は、多すぎて不明。日本にも1995年頃より 輸入され始め、その後爆発的な人気となったことは記憶に新しい。今でも カメラ店のみならず本屋などの販路でも販売されているのを見かける。小 型軽量で良く練れたデザイン、そして気軽に撮影できる操作性により、若 い世代がファッション感覚で用いるようになった。 搭載レンズはMINITAR-1と呼ばれる32mm、F2.8。自動露出機能を内蔵し ており、オート設定ではシャッタースピードが2秒から1/500まで、自動的 に変化する。マニュアルモードではシャッタースピードは1/60固定となり レンズに向って左側のレバーを操作することで、絞りを2.8、4、5.6、8、 11、16の6段階に調整できる。カメラ本体底部にはSR-44Pボタン電池3個 を格納するボックスが設けられている。 フォーカスはレンズに向って右横のレバーで調整するが、無限大、3m、 1.5m、0.8mの4段階調節となっている。フォーカス位置は、ファインダー 内部で確認できる。ISO感度調節は、レンズに向って右上のダイアルで調 整し、25、50、100、200、400の設定が可能となっている。フイルムカウ ンターは順算式の36枚カウンターを採用している。 デザイン上の大きな特徴は、レンズとファインダーのカバーであろう。 レンズ下にあるレバーを横にスライドすることで、レンズと覆っているカ バーが上下に分割して開き、同時にファインダーカバーも下方向へスライ ドする。カバーを閉めた状態では、かわいいロモのマークが表示され、な かなかオシャレな演出となっている。
メーカー | LOMO社 |
モデル名称 | LC−A |
製造期間 | 1983 〜1990 年 |
総生産台数 | 不明 |
掲載モデルの製造年 | 1988 年 |
掲載モデルのシリアル番号 | 98005634 番 |
シャッタースピード | オートモード時:2〜1/500 の間で変化 マニュアルモード時:1/60 固定 |
搭載レンズ | MINITER-1 32mm F2.8 |
搭載レンズのシリアル番号 | − |