MMZとはMinsk Mechanicheskii Zavod、即ちMinsk Mechanical Plantの 略称で、1957年にベラルーシにあるミンスクで設立された会社だ。その後 1971年に、MMZ社はVILIEKA社と合併し、BELOMO社(ベラルーシ光学機会協 会)となる。MMZの代表作はTCHAIKAシリーズが、そしてVILIEKAの代表作 が、このAGAT-18Kである。また、MMZ-BELOMO社の製品として、GOMZ-LOMO のSMENAシリーズもラインナップされている。 AGAT(アガート)はロシア版の「オリンパスペンS」とも呼ぶことがで きるハーフサイズカメラである。AGATには、18と18Kの2モデルが存在 する。AGAT-18は1984年〜1989年の期間製造されたモデルで、その後1988 年からはAGAT-18Kにバトンタッチしたようだ。18Kは18のフィルム感度幅 を増強し、レンズキャップの形状とレンズ周りのダイアルの色を変更した モデルである。総生産台数は多すぎて不明。なお、このAGAT-18Kは現在で も製造しているものと思われるが、詳細は不明。何分、ロシアカメラだか らしょうがない・・・ AGAT-18Kの最大の特徴は、やはりそのボディ形状であろう。カメラ本体 が縦に二分割されるデザインは、他社に類を見ないオリジナリティ溢れる ものだ。フィルムの装着方法も非常に凝っており、ある意味面倒臭い。レ ンズはINDUSTAR-104と呼ばれる28mm/F2.8が搭載されている。そしてこの カメラのもう一つの特徴は、露出決定用のお天気マークだ。レンズ周辺に は、ヨットの絵からT字型をした変なマークまで、合計7種類の記号が書 かれている。一見たいへんオモチャっぽいが、このお天気マークによる露 出調整は、なかなか正確であり、十分実用に耐えてしまう。 プラスチック製の本体は非常に小さく、随時持ち歩いても苦にならない 重さだ。さらにハーフサイズということで、36枚フィルムを装填すれば72 枚も撮影できてしまう。レンズもしっかりしており、90cmの接写から対応 する。気軽に撮影するにはもってこいのカメラである。 最近、フィルムの解像度がアップしたおかげで、ハーフサイズでもかな り良い画質を得られるようになってきた。こうしたロシア製のハーフカメ ラで写真撮影を行なうというのも、なかなかオツなものかもしれない。但 し、同時プリントに出すと高く付くので、その点も注意が必要だ。
メーカー | MMZ−BELOMO社 |
モデル名称 | AGAT−18K |
製造期間 | 1988 年〜(現在も製造中?) |
総生産台数 | 多すぎて不明 |
掲載モデルの製造年 | 1997 年 |
掲載モデルのシリアル番号 | 97014997 番 |
シャッタースピード | 1/60〜1/500 |
搭載レンズ | INDUSTAR-104 28mm F2.8 |
搭載レンズのシリアル番号 | − |