■■■ Canon Canola 1200(1970年) ■■■


写真1:Canon Canola 1200 本体外観

写真2:Canon Canola 1200 ニキシー管表示部分
■Canon Canola 1200                
                                   
 キャノン販売株式会社の電卓「CANOLA 1200」である。12桁の
ニキシー管表示を持つ大型電卓で、外寸は33.5×25×5cm。四則演算
機能と小数点表示制御(0,2,4)を持つ、機能的にはたいへんシンプルな
電卓だ。デザインはキャノン電卓に共通するクールなもので、機能的にまとま
っている。キータッチは多少カチャカチャした感があるもののチャタリングや
接点不良は全く無く、しっかりとしている。シリアル番号は114985。 
定格は13Wとなっている。                      
写真3:Canon Canola 1200 本体正面

写真4:Canon Canola 1200 本体側面

写真5:Canon Canola 1200 本体背面

写真6:Canon Canola 1200 本体裏面

写真7:ニキシー管表示のアップ

写真8:本体上面型番のアップ

写真9:本体背面銘版のアップ

写真10:本体裏面型番のアップ
                                   
 本製品がいったいいつ頃の製品であるかは不明だが、おそらく1970年頃
のものと思われる。電源をONにすると、12桁全てのニキシー管が「9」を
表示する。このことから、制御回路はディスクリート部品で構成されているこ
とが伺われる。パワーオンした後、一度「C」キーを押してから計算を行う。
なお、ニキシー管は使用していない桁も「0」が常時点灯している。    
写真11:Canon Canola 1200 本体内部

写真12:ロジック基板

写真13:基板上に搭載されたTTL−IC

写真14:基板上に搭載されたトランジスタ

写真15:電源部基板のアップ
                                   
 内部構造はメイン基板が2枚構成となっており、ロジック部のほとんどが下
の基板に格納されているので、使用デバイスの詳細については不明である。 
上に出ている基板は、ニキシー管のドライブ用なので、比較的単純な構成とな
っている。上側の基板には、以下のデバイスが搭載されている。      

 TI SN4554  ×3個                    
 TI SN3952N ×2個                    
 東芝 T4021A  ×1個                    
 日立 2SC857  ×18個                   

 また、ニキシー管の裏側には、各桁ごとに小さなドライブ用トランスと日立
の2SC857が1個、ドライブ用として搭載されている。ニキシー管は長さ
3cm、太さ1cm程度の大型のもので、12個使用されている。オーバーフ
ロー表示はネオン管で行っている。                   

 電源回路基板上には、手書きでCR等の部品記号、電圧表示が記載されてい
る。キーボード部分は磁石によるリレー方式を採用しているが、ガラス管に入
ったリレースイッチとキーに取り付けてある磁石が露出しており、なかなか豪
快な作りになっている。この方式のキーボードは極めて堅牢で、製造後30年
以上が経過しているにもかかわらず誤動作は皆無である。         
写真16:キーボードメカ部のアップ

写真17:ニキシー管表示部分のアップ

写真18:ニキシー管表示

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