神楽坂にある赤城神社の本殿

■神楽坂散策 (2014/05/04)

 タイヘン久しぶりに、知人のK氏と神楽坂で会う。K氏とは、2009年09月に、同じく神楽坂の居酒屋で一緒に飲んで以来、実に5年振りの再開だ。筆者の病状も安定し、体力も徐々に回復してきたので、神楽坂散策の後、一杯引っかけることにした。

 神楽坂の赤城神社にお参りをする。病気の寛解を願い、おみくじを引いた。大吉だった!病の項目には、「信心すれば治る」とある。判った、信心をすれば良いのである。簡単なことだ。筆者は信心深いからね。

 赤城神社の中に、「あかぎカフェ」という小洒落た喫茶店があるので入ってみた。良い年をしたオヤジが入るには、ちょっとばかり違和感があるような、そんなお上品なお店で、柄にも無くケーキセットを注文する。退院以来、こうしたパブリックな場所で飲食することが絶えて久しく無かった。生きてりゃ、いいコトがあるなぁ。


赤城神社境内にある「あかぎカフェ」で食したケーキセット。ああ、凡百のブログ記事のような写真を掲載してしまった・・・

 あかぎカフェで、午後5時まで時間を潰す。この後、ベルギービールを出す専門店に繰り出そうという魂胆だ。途中、神楽坂上交差点近くにある「善國寺神楽坂毘沙門天」にお参りする。また病気の寛解を祈った。今日はこれで2ヵ所もお参りしたので、さぞかしご利益が有るだろう。

 神楽坂善國寺毘沙門天は、神楽坂の毘沙門さまとして、江戸時代から信仰されていた所だそうだ。創設は1595年と古い。ここの毘沙門天は、江戸の三毘沙門天と呼ばれているものだそうだ。また、善國寺境内には、石で出来た虎の像がある。左右に配置されており、阿形、吽形となっている。石虎の像は都内ではここが唯一の作例だそうだ。1848年に奉納されたとのこと。


神楽坂善國寺毘沙門天の本堂。

神楽坂善國寺毘沙門天の境内にある石虎の像。

神楽坂善國寺毘沙門天と石虎の像の説明板。
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 毘沙門天をお参りした後で、午後5時を回った。本日の目的地であるベルギービールの専門店、「BEER BAR Bitter」へと向かう。このお店に入るのは、今回が2度目であった。K氏は神楽坂在住ということもあり、毎晩のように入り浸っていたので、すっかり店の顔になっている。

 場所は、かなり判りにくい。詳しいヒトでなければ、行きつくのは難しい隠れ処的なお店である。本多横町という路地の奥にあるビルの2階に店舗は有る。

 ここでちょっと説明。「本多横町」という名称の由来であるが、この辺りにはその昔、江戸時代の大名格の武家で石高一万五百石の本多家の屋敷があったことから命名されたのだそうだ。当時は「本多修理屋敷脇横町通り」という名称が付いていたとのこと。「本多修理」とは、これいかに?江戸時代からホンダのスーパーカブでも修理していたのかいな?いやいや、それは違う。本多修理というのは、江戸時代後期(幕末)の福井藩の家老で「本多修理(ほんだ しゅり)」さんのことなのだそうだ。

 それはともかく、BEER BAR Bitterのハナシだった。この店のユニークな店は、既に入り口に現れている。1階入り口の階段横に、赤い電球が吊されているのだ。この電球が点灯していたら開店、消灯していたら閉店というシステムなのだ。店主はこの電球に~並ならぬ拘りがあるようで、同店のHP上でも電球のイラストが掲載されているほどである。


神楽坂のビール専門店、BEER BAR Bitterの場所。お店のある路地を「本多横町」と呼ぶ。

では実際に江戸時代はどうなっていたのかを調べてみよう。この地図は、御江戸大絵図から抜粋したものだ。赤い枠の位置が、上記のGoogle Mapの位置となっている。確かに「本多修理」さんの屋敷が記載されている。
(光村推古書院刊:東京時代MAP 大江戸編より)

神楽坂のビール専門店、BEER BAR Bitterの入り口付近にある、開店・閉店を示す赤電球。

神楽坂のビール専門店、BEER BAR Bitterの入り口。ビルの2階横にある。目立たないので、初めて行く際には注意が必要だ。

 店内は、10名程度が坐れるカウンター席の他に、小さなテーブル席が4つほどと、かなり狭い。雰囲気は古き良きビールバーそのものであり、大変に落ち着く。疲れた男たちが、グラス一杯のビールを求めてフラっと立ち寄る、そんな感じの店なのだ。

 さて、何を飲むのか迷ったね。メニューには100種類近くのビールが掲載されているからだ。メニューは、味の濃淡により、また苦味や甘味に応じて、色別に表示されているので、親切だ。ベルギービールはアルコール濃度が高いものも多く、ちゃんと度数も記載されている。度数が高いものは20度くらいあり、こりゃもう、日本酒をグラスでガブ飲みするのと変わらない。気をつけないと、後がタイヘンなことになってしまうのである。

 本日は、「セゾン・ヴォアザン Saison Voison 5.0%」と「モアネット・ブラウン Moinette Brune 8.5%」の2種類を飲んでみた。セゾン・ヴォアザンは程よい苦味があるビール。一方モアネット・ブラウンはギネスに良く似た味で深みのあるコクが持ち味だ。

 なお、ここで用意されているビールは、どれもそれなりのものなので、お値段もそこそこお高いから、そのつもりで。


「セゾン・ヴォアザン Saison Voison 5.0%」

「モアネット・ブラウン Moinette Brune 8.5%」

 軽くビールを引っ掛けた我々としては、当然のことながら腹が減った。〆は「俺流ラーメン」で塩ラーメンを食す。飲んだ後のラーメンは最高だ。これぞ、正統派オヤジの食生活であろう。


〆の夕食。神楽坂の俺流ラーメンの塩ラーメン。



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