CHINON Bellami HD-1

■CHINON Bellami HD-1 (2014/04/02)

 CHINONのBellami HD-1が届く。この製品は、先月某日の日経朝刊で初めて知った。その後の3月22日、CHINONのHP上で発売が開始された当日に、購入ボタンを押した。この製品を選んだ理由は、奇想天外な外観と、昔の8mmを現代のデジタル技術で再現したコンセプトだ。

 詳細は同社のHPに記載されているので、そちらを参照されたい。なおHD-1は、総画素数210万画素のMOSセンサを搭載している。これを読んで、「なんだ、たったの210万画素かよ!」と思ったアナタ!そのようなコトを言ってはいけませぬ。。。HD-1は往年のフィルム8mmを現在に蘇らせるというコンセプトの製品だ。従って、用途は当然、動画撮影がメインとなる。フルHD動画の画素数は1920 X 1080ピクセルで、総計207万画素程度となる。よって、210万画素で必要充分。Q.E.D。

 もっとも、HD-1では通常のデジカメ同様、静止画も撮影できる。この場合、さすがに210万画素というのは、現代の水準からすると少ない。しかし、300万画素あればWEB上に掲載する画像として充分な解像度になるので、使い方次第では静止画もこの程度の画素数で充分である。

 HD-1は、おそらく間違い無くカルトマシンになる。筆者はそう信じて疑わない。HD-1は、「レンズ交換式フルハイビジョン動画、静止画撮影対応コンパクトカメラ」という名称である。即ち、主たる目的はあくまで「レンズ交換式フルハイビジョン動画撮影」だということだ。先ず、レンズ交換式。これがマニアックだ。標準ではf値4mmのDマウントレンズが付いてくるが、別売としてCマウント、CSマウント、M42マウントのレンズアダプターが用意されている。Dマウントは8mmムービーカメラ、Cマウントは映画用の16mmフィルムシネカメラ用として使用されてきた。古のレンズが、HD-1で使えるのだ。筆者はフィルムムービー撮影には縁が無かったが、その昔ムービーに凝ったヒトであれば感涙にむせぶであろう。

 HD-1は、昔の8mmフィルムカメラのフォルムを模しているが、撮影の際にもファインダーを覗いて撮る。そのためファインダーには、実に144万画素ものEVが奢られている。視認性は良好だ。モチロン、オートフォーカスなんか無い。絞りもマニュアル調整だ。EVを覗きながら、フォーカスを合わせて撮る。これでアナタも映画監督!というワケである。今時、このような商品企画を立案・実行する企業は珍しい。さすがCHINONである。その昔、KodakのデジカメをOEM供給していただけのコトは有る。

 HD-1には、デジカメでは一般的な液晶表示画面が無い。全てEVファインダー内部で確認する。従って、モード設定や初期設定も、EVを覗きながら行う。これは新鮮だ。電源であるが、単三形の充電式ニッケル水素電池2本、もしくはアルカリ乾電池2本のどちらでも使用できる。このメリットも大きい。電池が切れたらコンビニに行けば良い。


ゆうパックで届いた商品。外箱は無印の段ボールで素っ気ない。

開梱の儀のはじまり。今回はHD-1本体の他にBellami HD-1専用M42マウントアダプターも購入した。

パッケージング情況。

パッケージ内容。本体関連部品の他に、充電式ニッケル水素電池2本、専用の充電器、ポシェット、ストラップ等が付属する。ここには写っていないが、取扱説明書と保証書も付いてくる、本体は、グリップとレンズが取り外された状態で送付されてくるので、先ずは組み立て作業を行う。

HD-1には標準で、f=4mm、開放絞りF1.2のDマウントレンズが付いてくる。

ファインダー側。ビューファインダーはナント!144万画素もある。大きさは、0.47インチ。昔の8mmカメラのように「覗いて撮影する」姿勢が基本となるので、ファインダー仕様はおごっている。

HD-1上部にはホットシューとズームボタンが配置されている。

今時のデジカメ・ムービーに、この形は他に無い。強烈な個性だ。

 今日は商品が届いたばかりなので、とりあえず付属の充電池を充電し、マニュアルを見ながらブリーフィングを行う。乾電池を入れて起動させてみたが、操作系は慣れるまで若干時間が必要だ。本体の作りは良い。何より圧倒的な存在感が有る。没個性的な製品とは対極に位置する。操作ボタンは本体左側面に集中している。難を言えば、モードダイヤルとロータリーセレクタが、若干フニャついた感じを受ける。しかし、トリガー型のシャッターは、操作性が良い。静止画では、連写モードも選択可能だ。動画では、10fpsや15fpsといった、初期の映画フィルムのような撮影設定が可能となっている。

 いろいろとギミックが内蔵されているので、実際に撮影しながら機能を理解するしか無い。今日のところは、開梱の儀ということで、ここまで。

※HD-1購入の御礼として、CHINONよりニッケル水素充電池2本がオマケで付いてきたのには、好感が持てた。




項 目 内 容
型 式 レンズ交換式フルハイビジョン動画、静止画撮影対応コンパクトカメラ
センサー 1/3型210万画素MOS型イメージセンサー
レンズマウント Dマウント(オプションマウント使用によりC、CS、M42マウント対応)
標準搭載レンズ f=4mm、開放絞りF1.2、Dマウントレンズ
ビューファインダー 0.47inch、144万画素 カラーアクティブマトリックス液晶パネル
手振れ補正 電子式手振れ補正(動画撮影時)
電子ズーム 〜x12
露出制御 絞り優先AE
マニュアル露出
動画撮影機能 1920 X 1080、1280 X 720(10、15、30fps)
静止画撮影機能 1920 X 1080、1280 X 720
静止画連写 連写モード:通常連写、固定枚数連写、インターバル撮影
ISO感度 AUTO、160〜12800
電源 単3型2本(NiMH、アルカリ)もしくはACアダプタ
外寸 本体のみ(レンズなし) 9.6cmx9.5cmx3.3cm (WxHxD)
重量 本体+レンズのみ、260g



HD-1のバッテリーは、ニッケル水素充電池の他に、一般的な単三乾電池が使用できる。これは出先でのバッテリー切れの際に、大変な強みとなる。コンビニがあれば事足りる。

ニッケル水素充電池専用充電アダプタ。両側に1本ずつ搭載して充電を行う。

I/F部分。SDカードの挿入口もここに配置される。商品には8GBのClass10、SDカードが付いてくる。I/F類は豊富だ。

HD-1の内蔵I/F。

HD-1には、標準でf=4mm、開放絞りF1.2のDマウントレンズが付いてくる。



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