Kodak EasyShare max Z990。

■Kodak EasyShare max Z990 (2014/03/13)

 Kodakのデジカメにおける最終兵器、EasyShare max Z990である。重厚長大。戦艦大和みたいなモンですな。実はこの製品、2012年03月に香港のカメラ業者から輸入したモノだ。当時、既に国内での新品販売は終わっていたのである。

 このカメラを購入した理由はいくつかあるが、レンズがあのドイツの名門レンズメーカー「シュナイダー」製であることが大きい。シュナイダー社の正式名称は、「シュナイダー・クロイツナッハ」という。創業1890年の老舗で、カメラマニアには有名なメーカーだ。そのレンズが搭載されていて、価格は実売で4万円程度と、極めてリーズナブルだったことが、理由その1。レンズのスペックは、焦点距離(35mm換算)28 〜 840mm 、f/2.8-5.6となっている。
理由その2は言うまでも無く、筆者が大好きなKodak社の製品であるということ。もちろん、M532に搭載されていたフィルムエフェクトモードも健在だ。
理由その3は、光学で30倍のズームを搭載していること。これに併せて手ぶれ補正機能も内蔵している。
理由その4は、撮影モードを物理ダイアルで瞬時に切り換えることができる点。モチロン、f値優先モードもある。しかし残念ながら、f値の設定は背面液晶のメニュー画面からカーソルキーを使って選択しなくてはならない。
理由その5は、単三乾電池でも駆動できることだ。撮影の途中でバッテリー切れを起こしたら、コンビニに行けば良い。

 これだけの機能を備えていることもあり、本体だけでも482gと、非常に重い。筆者のような華奢な体つきの人間には、持ち運びに往生する。プロカメラマンの体力が欲しい。まあ、あのシュナイダーの30倍ズームレンズを搭載しているのだから、デカイのはしょうが無いのだが。

 30倍の光学ズームレンズは、グリップし易いように鏡胴の周囲にはラバーが巻かれている。従って、撮影時はデジタル一眼カメラのように、しっかりと構えることができる。あ、そうそう。このカメラはEV(Electronic viewfinder)搭載である。ファインダーをしっかり覗いて撮影することができるのだ。単三乾電池も充電池も両方使用できるバッテリーは、グリップ部分に格納され、カメラ底面から出し入れする。製品にはコダック純正のNi-HM充電池と充電アダプタも付属していた。カメラ本体の省電設計は今一つで、電池の持ちは結構悪い。
 このカメラはベトナム製で、香港のカメラショップから新品を購入した。今でもここらへんのショップで販売しているみたいだが、在庫があるのかどうかは判らない。

 Z990で撮影した画像は、追ってアップする予定だ。テスト撮影では、30倍ズームの怖ろしさをまざまざと見せつけられたが、0.5kg近い重量物を持ち歩く苦痛も同時に味わった。既に本コーナーの「スーパームーン」の回で、ジッツォの三脚にZ990を取り付けて撮影した月面の写真を掲載してあったりする。

 簡単なスペックを下記に示す。


項 目 内 容
イメージセンサー   1/2.3インチ型型 BSI CMOS 撮像素子
有効画素数 1200万画素(4000×3000ピクセル)
記録画素数 12MP(4:3)モードで、4000×3000ピクセル)
記録メディア SD、SDHC(32GBまで動作確認)
撮影レンズ SCHNEIDER ?KREUZNACH VARIOGON
焦点距離(35mm換算) 28 〜 840 mm、f/2.8-5.6
手振れ補正 光学式(静止画)、電子式(動画)
ズーム 光学30倍、デジタル5倍
液晶表示画面 3.0インチ、46万画素カラー液晶
ファインダー 電子式ビューファインダー(EVF)
動画撮影機能 HD:1080p(16:9) 1920 × 1080(30fps)
HD:720p(16:9) 1280 × 720(30fps)
VGA:(4:3) 640 × 460(30fps)
電源 単三型アルカリ電池4本 (付属)
単三型ニッケル水素充電池4本 (市販品)
外寸 124.1×87.3×106.0 mm (電源オフ、突起部・レンズカバーを含む)
重量 482g

Kodak Z990の外箱。

Kodak Z990 正面
シュナイダー製光学30倍レンズが大迫力だ。名称は、ズームレンズを現すVARIOGON 28-840mm。バリオゴン!なんか凄そうな名前じゃないか!

Kodak Z990 軍艦部分
撮影シーンを瞬時に切り換えることができる物理ダイアルを搭載。やはりカメラはこうじゃなくっちゃ。背面液晶のメニュー画面を見ながらチマチマ切り換えるのは、好きじゃ無い。f値優先だが、絞り込んでも5.6止まり。DC4800はF8.0まで行けたので、少し残念なところだ。

Kodak Z990 軍艦部分
撮影シーン選択ダイアルのAが絞り優先。Sがシャッター速度優先。Mがマニュアル。その外にも色々とモードがある。本体の電源は、ダイヤル横のスライドスイッチで行う。銀色のボタンは、シャッターボタンとズームレバー。

Kodak Z990 バッテリー格納部
単三乾電池4本で駆動できるのが、最大の強みだ。確かに4本は多いが、無くなった時にコンビニで調達できるメリットはでかい。

Kodak Z990 液晶表示
こんな感じでOSD表示される。残念なのは、f値の設定変更をメニュー画面で行うこと。これが物理ダイヤルで出来れば、言うことナシなんだけどなぁ。

Kodak Z990 側面
シュナイダーのVARIOGON 28-840mmを搭載しているだけあって、迫力は満点。

Kodak Z990 銘板
この製品はベトナム製だった。ベトナムから香港に渡り日本に来たというのも、感慨深い。

Kodak Z990 撮影例
撮影例については別途記載するが、とりあえず本コラムでも掲載した写真を一枚。
2012年05月06日22時04分32秒撮影のスーパームーン。ジッツォの三脚に固定しての撮影だが、光害の多い筆者宅で撮ったにしては、まあまあの出来かなと思っている。こういうのを自画自賛と言う。あまりみっとも良くは無いので、というかみっともないのでやらないように・・・
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Kodak Z990 撮影例
日中の撮影例。まだ早いが桜の写真でも。2012年04月08日の撮影。この桜の大木は、区の保護樹木に指定されている。筆者宅近くにあり、試写の被写体として良く使用する。
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Kodak Z990 撮影例
日中の撮影例。2012年04月08日の撮影。なんか、絵に描いたような典型的な写真なので、ハズカシいですなぁ。まるでテレビ番組の「試聴者からのみなさまから頂きました写真です」って感じだ。Z990の望遠機能をほんのわずかしか使っていないけど、ここに写っているのは、上に掲載した桜の大木の、てっぺんの部分に咲いていた花である。手持ち撮影で三脚は使用していない。
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