プラハからの手紙が入っていた封筒
いかにも公的機関って感じの封筒に入ってきた「プラハからの手紙」。国際特許関連文書のくせに、普通郵便で普通にポストに投函されていた点が怪しい。。。


■プラハからの手紙【但し詐欺まがい】(2011/11/18)

 「プラハからの手紙」なーんて臭いタイトルを付けると、バカにされそうであるが、実際は詐欺まがいの手口のご紹介である。この手は今年の夏頃からポチポチと当局へ通報されているそうなので、今後かわいそうな犠牲者が出ないよう、このコラムでも晒し者にしといてやろう。

 筆者は個人で国際特許出願をしている。モチロン、筆者は都内某特許事務所の海外管理部と包括委任契約を結んでいるので、出願事務手続きは全て、特許事務所が代行して行ってくれる。つい先月、10月14日〆で日本、米国、中国、EPCの4ケ国指定で出願を終えたばかりだ。ところが、「WDTP」というところから出願者個人宛に、直接郵便物が届いた。

 この「WDTP」という所、いかにもEUの特許関連公的機関でございます、といった風体である。郵便物の発送元はチェコスロバキアのプラハ。なんか怪しいですなぁ。。。開封してみると、筆者が出した特許の国際登録番号、EPCでの登録日の他に、知材タイトルが英語と仏語と日本語で記載されている(但し日本語はフォントが無かったのか、「□」ばかり並んでいるってのがツッコミ所だろうwww)。

 最初は、EPC登録通知かと思ったのだが、既に特許事務所より登録完了通知は受け取っている。それ以前に、包括委任契約をした特許事務所を飛び越して、個人宛にこうした郵便物を送る行為そのものが怪しい。内容を読んでみると「データベースにファイリングするんで、1,535ユーロ(約16万円程度)払ってチョーダイ」ということが書かれている。振込は電信でも小切手でもクレカでも良いヨン!だってさ・・・

 なんやねん!コレ!!

 さっそく調査開始だ。すぐにケリが付いた。ググるとWIPO(World Intellectual Property Organization)「詐欺に注意」ページに載っていたyo!ご丁寧なことに、送付されてくる文面のサンプルPDFまで掲載されていたので、こいつも晒しておこう。ついで、特許事務所からも「絶対に振り込まないでくだたい!ダメ!絶対!」っていうご連絡を頂いた。

 ヤレヤレ。こんな世知辛い時代になると、どこでどう騙されるか、判ったモンじゃないよ。うっかりできないねぇ。。。因みに、この手の詐欺まがい文書は、大手企業へは出されていないようだ。つまり、国際特許の出願システムに慣れていない、中小企業や個人に対して「釣り」をしかけているということである。コスカライ輩もいたもんだよ。

 まさか釣られるヒトはいないとは思うけど、一応老婆心ながら。

 ダメ!絶対!!

WDTPの文面 表面
いかにも公的機関を装った仰々しさである。登録料1,535ユーロってのが、実にまた微妙な値付けで香ばしいことこの上ない。

WDTPの文面 裏面
薄いインキで細かいこと書かれていて、読む気にもならん。

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