筆者の第二作業ベンチ上で着々と増加する周辺機器。お約束の5.25インチFDDも追加され、これにてようやく1994年当時の一般的なPCの仕様になった。
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■退廃的互換機趣味(其之十一) (2009/02/15)
 【そうだ!5.25インチFDDを付けよう!!】

 この変態企画の特徴の一つは、ドッグイヤーと呼ばれるIT、特にPC関連の話題について、あえて現在から15年前の時点である1994年に起点を置いたところにある。さらに言えば、通常の展開なら1994年からスタートし現在に至るまでの互換機世界の変遷を回想する、という構成になるのであるが、そこはへそ曲がりな筆者のこと、そのようなアタリマエな考えは毛頭無い。この企画の狂気的かつ徹底的無意味なところは、1994年に時間軸上の原点を取り、そこから過去へと遡ろう、ということにある。映画に例えれば、2時間ものの作品のフィルムを真ん中あたりでぶった切り、1時間くらい経過した所から逆回しでスタートまで観る、といった感じであろうか。

 とにかく、この企画に未来は無い。あるのは忘れ去られた過去だけだ。意味も無い。あるのは筆者の中に長年に渡って堆積してきた自己満足の放出だけだ。これを以て、無意味の意味という・・・

 本題に入ろう。1991年末にショップブランドPCが秋葉原に登場し始めてきた時、FDDには3.5インチと5.25インチが搭載されているのが普通であった。当時はPC98王国であり、98上で動作するゲームは、ほどんどが3.5インチもしくは5.25インチを2ドライブ用いていた。システム用とデータ用というのが一般的な使い方だ。従って、率直に言えば、当時の98ユーザから見て、3.5インチと5.25インチという、仕様の異なるFDDの搭載は、かなり奇異に映っていた。これが島国の98王国の当時の姿だったのだ。
 そのようなワケで、当企画にも5.25インチのFDDを付けなくてはならない。そこで早速、王家の谷こと筆者の倉庫を漁りに出かける。他にも面白いものがいくつか出てきたが、これは後のオタノシミということにして、とりあえず目的のドライブは簡単に見つかった。


発掘してきたTEAC製5.25インチFDD。このFD-55GFRは、当時では最もポピュラーな5.25インチドライブであった。まだMade In Japanの頃の製品である。製造は1992年頃。お隣のディスケットは、IBM PC DOS Ver1.10とV2.10。なんでこんなモン持っとるんや!というツッコミが欲しい・・・
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ドライブの上面。アルミダイキャストの枠に守られた本体は、実に堅牢かつ重い。ヘッド丸見えだし、何ともおおらかな作りではある。
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ドライブの下面。スピンドルモーターとヘッド移動用ステッピングモーター、それに若干の回路基板といった構成。チップ抵抗、チップコンデンサの類はゼロ!時代を感じさせる。
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FD-55GFRの銘板。この頃は日本製が多かったなぁ。。。
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 さてと、5.25インチのFDDも接続できたことなので、ここで動作確認の意味も含め、DOSを動かしてみよう。DOSといってもDOS/Vでは無い。一気に昔に逆戻りし、IBMのPC DOS Ver1.10とVer2.10である!これは昔、そう17年近く前、秋葉原で投げ売りされていた初代IBM PC(正式名称は「IBM Personal Computer 5150」)に付いていたものだ。テストベンチのマシンのBIOS設定を変更し、起動ドライブを5.25インチFDDにすれば、太古のDOSも立ち上げることが可能である。

 特にPC-DOS Ver1.10は、なかなかユニークだ。残念ながら筆者の手元にあるのは1981年8月にIBM 初代PCと同時にリリースされたVer1.00では無く、1982年5月にリリースされたVer1.10である。このマイナーバージョンアップの違いは、サポートしている5.25インチのディスクの仕様にあり、1.00は1D(160KB)しかサポートしていなかったのに対し1.10は2D(360KB)もサポートされるようになった。

 ここでおさらい。5.25インチのFDには、下記の仕様があった。

・片面単密度 -- 1S (1 sided Single density) : 約 70kB
・片面倍密度 -- 1D (1 sided Double density) : 約 140kB - 160kB
・両面倍密度 -- 2D (2 sided Double density) : 約 320kB - 360kB
・両面倍密度倍トラック -- 2DD (2 sided Double density Double track) :
             約 640kB - 720kB
・両面高密度(8インチ2D相当) -- 2HD (2 sided High density
                Double track) : 約1MB - 1.2MB

 さすがの筆者も、片面単密度の5.25インチFDは持っていない・・・

 ハナシを元に戻そう。PC-DOS Ver1.10は、それこそもう泣きたくなるくらいの機能しか持っていなかった。その最たるものは、HDDがサポートされていないことであろう。従ってFDISKコマンドも無い。AUTOEXEC.BATに"PROMPT $P$G"と書いても無視される。ディレクトリ構造が作れない。そういったシロモノだったのである。
 これらの不具合も、PC-DOS2.10になる頃には劇的に改善された。PC-DOSは1983年10月にリリースされ、HDDのサポート、階層構造ディレクトリの構築、config.sysによるデバイスドライバの追加機能が加わり、ようやく今風(?)のDOSになったのであった。。。メデタシ、、、メデタシ、、、

 以下に掲載した動画は、わざわざ「EDLIN」で「AUTOEXEC.BAT」を編集したりしている。EDLINだよエドリン!今時エドリンって言っても、誰も見向きもしないだろう。仮に見向いてくれたとしても、そのコマンドを覚えているヒトは希だろう。もしいきなりWindows XPのコマンドプロンプトを開いて、エドリンでファイルを編集したりするヒトがいたら、筆者は是非お友達になりたいと切に思っている・・・(因みにWindows XPでもエドリンは使えまつ。アタリマエか・・・)

PC-DOS Ver1.1の画面。5.25インチ160KBフォーマットのディストにインストールして起動させたもの。

PC-DOS Ver2.1の画面。5.25インチ180KBフォーマットのディストにインストールして起動させたもの。

動画1.PC-DOS Ver1.10の起動画面。HDDはハナからサポートしていなかったので、FD起動でしか拝めることができないという大層なシロモノだった。各ファイルは1982年5月2日のタイムスタンプになっている。
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動画2.PC-DOS Ver2.10の起動画面。このバージョンからHDDがサポートされたので、FDISKを使ってHDDにOSをインストールすることができた。config.sysの機能も加わり、ようやくその後のDOSの原型となる。ファイルのタイムスタンプは1983年10月20日になっている。
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