「OCR用申請用紙への記載について」なるパンフ


■登記準備 (2008/01/08)

 筆者はこう見えても段取りを大事にするタイプなので、良く人から「オマエ本当にO型の亥年か?」と聞かれるくらいなのだが、やはり事前調査は必要だ。というわけで、今日は法務局出張所へ出向き、登記時に必要となる書類をもらってきた。具体的に言うと、「登記申請書(の見本)」「印鑑申請書」そして「別紙」と呼ばれるOCR用紙である。前2項については何の疑問も無いのだが、この「別紙」と言われているOCRシートが、巨大な謎なのであった。これはそもそも何ぞや???

 ほとんどのところでそうだと思うが、法務局の各出張所には登記相談窓口ってのがあって、ここで判らないことを親切に教えてくれる。会社の設立という一連の作業は、通常であれば司法書士の先生が行うので、このようなサービスは本来不要なのかもしれない、最近全部自分で行う筆者のような省コストタイプの企業家が増えたせいか、法務局でもこのような窓口を用意している。しかも、対応も慣れたものだ。それにしても、相談に来た人を「お客様」と呼ぶようになったとは、お役所も随分と変わったモンであると、妙に感動をする。

 さて、本日の最大の目的は、上記に述べたこのOCR用紙なるものの正体と、その記入方法を調査することなのであるが、ご丁寧なことに、「OCR用紙の書き方マニュアル」なる大層なものが用意されており、それに従えば良いということが判った。これは、コンピュータ化されている法務局で、登記内容の新規申請、変更等を行う際に、コンピュータのデータベース更新処理を行うために用いられるものである。。。。って、ちょ、ちょっと待てよ、おい!だったらWordか一太郎とかの標準フォーマットを法務局のHPからダウンロードするようにして、電子データとして直接提出させればいいんとちゃうか?

 例のOCRシート上部には注意書きが記載されており、「ワードプロセッサーもしくは邦文タイプで記入してください」とある。今の時代、邦文タイプは無いだろうが、ワープロで作成する、ということは、その時点で一回電子化されるワケだから、それをそのまま使用したらいかがなものか?と具申したくなってしまったのである。一旦デジタイズしたものを紙というアナログな媒体に打ち出し、これを再度デジタイズする。。。これが正に現在の「イージャパン」の実体である。情けないを通りこして、滑稽ですらある。。。まあ、実際登記してみるまで判らなかったけど、こんなシステムになっているとは夢にも思わなんだよ。。。長生きはするもんだねぇ。。。


OCR用申請用紙の原紙。原紙見ても面白くも何とも無い。用紙には外枠と罫線が薄い青色で印刷されており、この中に記入しなくてはならない。手書きは不可。但し上部枠外の黒枠の部分のみ、手書きである。

OCR用申請用紙の注意書きのアップ。この用紙の記入上の注意事項は、やたらと多い。ウザイ!要はなるべく手間を省きたい一心なのだろうが、、、、

 ついでに、登記の際に必要となる「印鑑(改印)届書」と「振込があったことを証する書類(証明書)」及び「株式会社登記申請書」の例ももらってきた。登記の際、最も重要なことは、公証役場で定款を承認した後で、資本金の振り込みを行う、という一連の手続きの順番である。この順番が逆になると、全てが無に帰すのであるが、窓口のご担当者のオハナシでは、結構やっちゃう人が多いそうで、困ったモノである。

 ところで、資本金の振り込みであるが、まだ会社も登記されていないのに、いったいどこに振り込めというのか?という当然の疑問が生じるのであるが、これは自分(発起人)の適当な個人銀行口座で良い。要は、定款に記載されている資本金の金額が、定款の承認後の日付で、発起人の個人口座に振り込まれていれば良いのである。後で会社の口座を作成した際、この資本金を移動させる、という手順になる。

とりあえず、本日で登記時に必要となる物の全貌が判明、かなり見通しが良くなってきた・・・

 ついでに、先日怒濤のタッチタイピングで作成した定款のコピーを、見学かたがた公証役場に提出してくる。これは事前に内容をチェックしてもらうための処置である。杉並区の場合、公証役場は荻窪駅南口真ん前のビルという、抜群の立地にある。事務方が大変ご丁寧にご対応して頂き、後日FAXで修正点等を連絡するということで、今日のところは帰ってきた。


「印鑑(改印)届書」。登記の際、この用紙で会社の実印登録を行う。

「振込があったことを証する書類(証明書)」の例。フォーマットそのものはフリーであるが、ここに示された内容が記載されている必要がある。因みに定款の承認→資本金の振り込みの順番はゼッタイ守ること!

「株式会社登記申請書」の例。この例に準じたフォーマットで提出する必要がある。申請書の各ページには契印の割り印をする。また最終ページの台紙には、「収入印紙」を「割り印をしないで」添付する。これを間違えて「登記印紙」を貼ってしまうヒトもおられるようだ。。。

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