■MONROEのニキシー管電卓! (2005/06/12)

 商売柄(どーゆー商売だ!)、今まで色々なレトロ電卓を集めてきたのだが、このMONROE(モンロー)社製ニキシー管電卓ほど、近未来的で70年代でスペースエイジでレトロな製品は無いであろう!間違いなく、Most Favorite電卓に入るものだ。この製品、e-Bayにて落札したものなのだが、日本のオークションには絶対に出ないであろう珍品である。

 で、MONROE(モンロー)という会社であるが、1912年に設立されたアメリカの計算機メーカーである。同社の機械式計算機は、1930年代に広く用いられていた。当時のモンロー社のメカは、アメリカの発明家、フランク・スティーブン・ボールドウィン(1838-1925)が考案した、回転式の四則演算計算装置をベースにしていたと言われている。このように、機械式計算機では一世を風靡したメーカーではあったのだが、1970年代に入ると、LITTON(リットン)工業の一部門となってしまい、キャノン等のメーカーのOEM販売を行う会社となる。実は筆者の倉庫には、全盛時代のMONROE社の純機械式計算機があるのだが、こうして2つの製品を見比べると、隔世の感というか、到底同じメーカーの製品とは思えないものがある。

 今回入手した電卓は、MONROE Model 620というもの。13桁のニキシー管表示電卓である。ニキシー管は、いわゆる最もオーソドックスなオレンジ発光のチューブを使用しており、味わい深い。製造は1972年。このタイプのニキシー管を使った製品としては、おそらくかなり後期のものと思われる。7セグメントタイプのニキシー表示管と異なり、MONROEで使用しているタイプは、1本のチューブに0から9までの10個の数字をかたどったフィラメントが内蔵されているタイプ。従って、表示する数字に応じて、奥行きが異なるという、これまた情緒豊かな表示なのである。

 このモンローのニキシー管計算機を見ていると、筆者の電卓コレクションの中でも珍品中の珍品である、タイガー計算機のModel 1213Eを思い出してしまう。タイガー計算機は、オドナータイプの純メカニカル計算機メーカーとして急成長した会社であったが、その後のLSIの出現に伴い、急速に衰退したメーカーだった。このModel 1213Eは、そんな同社が起死回生をかけて発売した「電子式」計算機だった。タイガー計算機とモンロー、何となく同じような運命を辿ったメーカーだったような気がする・・・・

合掌!

純メカニカル計算機時代のモンロー計算機
筆者倉庫に秘蔵されている一品。一昔前のレジのように並んだボタンが圧巻。ボタンで値数をセットし、ハンドルを回転させて計算する。とてつもなくでかくて重たい製品であった。なお、表示は0〜9まで書かれたドラムが回転して行う。

MONROE Model 620の外観 #1
スペースエイジ感覚満点のモンロー社の電卓。これはキーボード部分のカバーを閉めた写真。こうして見ると、電卓とは到底思えない秀逸なデザインだ。

MONROE Model 620の外観 #2
電源を入れた写真。これぞニキシー!と言えるオレンジ色の表示が、たまらなく萌える!電卓はやはりニキシー管なのである!ニキシー管でなくては電卓とは言えないのである!ニキシー電卓原理主義者必携の一台なのである!

ニキシー表示部分
こうして斜め横から表示を見ると、数字によって奥行きが異なることが判ると思う。ニキシー管の特徴が良く出ている。

ニキシー管表示部のアップ
ネオン放電の発光が目に優しい。癒し系表示?これ見ちゃうと、液晶表示の電卓なんか、見たくもないね。。。

MONROE Model 620 銘板のアップ
「A DIVISION OF LITTON INDUSTRIES」の上記が見えるMOROE Model 620の銘板。日本製の表示があるが、これはおそらくキャノンのOEMだった可能性が高い。1970年代初頭、モンロー社はキャノンもしくはCompucorp社(ロサンゼルス)のOEMを主に提供していたようであった。


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